ニューヨーク旅行記 Vol.4

Vol.4なのにまだ2日目です。

セントラルパークに着きました。

ホテル(青いピン)から北へ歩くこと40分(寄り道、食べ歩き含む)。セントラルパークの左にあるのが自然史博物館。右下にはApple Store ニューヨーク5番街店。
ホテル(青いピン)から北へ歩くこと40分(寄り道、食べ歩き含む)。セントラルパークの左にあるのが自然史博物館。右下にはApple Store ニューヨーク5番街店。

昨日とは打って変わっていい天気。

公園内を突っ切る広い道路を、色とりどりの自転車がシャーッと軽い音を立てながら走り抜けます。

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気持ちいいだろうなー。

 

リスも無警戒。
リスも無警戒。

 

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子どもたちからもチップもらえるのかなー?

 

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『レオン』でマチルダが狙撃訓練をするためにジョギング中の要人を撃った、パインバンク・アーチ。ここを越えてベセスダの噴水へ到着。

 

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右に小さく写っているのが『glee』でフィンとレイチェルが再会した橋。と、いちいち何のロケ地だったかに思いを巡らせつつ歩いていたら、うっかりジョン・レノンの追悼碑を追い越して目的のアメリカ自然史博物館へ。

 

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おぉ!『ナイトミュージアム』!!

 

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入っていきなり首の長ーいバロサウルスと肉食のアロサウルスが迎えてくれます。
レプリカではなく本物の骨だとか。

入場券と、『地球の歩き方』でオススメされていたプラネタリウムのチケットを買って入場。子どもの頃から恐竜好きが高じて恐竜の絵ばっかり描いてた人間としては、この景色はもう夢のよう。もともと子ども向けを意識して展示されている博物館らしく、たしかに展示の仕方がサービス精神旺盛です。

旅先の親子の姿は万国共通。
旅先の親子の姿は万国共通。

まぁ、どこの国でも肝心の子どもはNINTENDOに興じてるわけですが。
隣のお父さんはうなだれてるし。

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約3000万年前に生息していた、地球最大の陸生哺乳類(サイ)だそうです。
でかい。

 

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キタ!トリケラトプス!!

小学生(9歳くらい)の時にZOIDSというプラモデル風おもちゃのマッドサンダーを買いました。あれがトリケラトプス型で、当時、好きすぎて庭でジオラマをつくり、リアリティを出すために爆竹をつけて灯油で燃やしてしまいました。どろどろに溶けました。

 

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合掌。

 

広大な自然史博物館は、化石や生物だけでなく人類の文化や歴史にも精通した展示で、46億年の地球史として見ても楽しめるし、収蔵品の2%しか展示されていないという化石や精密なジオラマを造形物として楽しむこともできます。

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ワケもわからず巨大なマラリア蚊とか。

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やたら怖い人形とか。

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実物大のシロナガスクジラとか。
こういう場所で寝転がれる施設の懐の深さ、ステキ。

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ヒグマと子どもとか。実に精巧。子どもは動きます。

 

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生態系とか。

 

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ティラノサウルス・レックスとか!

 

見応えがありすぎてぜんぜん前に進まないうえに館内が広すぎて道に迷ってしまいましたが、オフィシャルのiPhoneアプリで現在地から目的地までガイドしてくれて助かりました。この館内Mapを頼りにプラネタリウムへ。

NASAの監修によるプラネタリウム『JOURNEY TO THE STARS』は、ウーピー・ゴールドバーグのナレーションとともに、朝のセントラルパークのシーンから始まります。太陽が昇りきると同時に、一気に宇宙空間へジャンプ。美しくドラマチックな宇宙の生い立ちは、これまで見たプラネタリウムの概念を覆すほど。

 

おなかいっぱいになって、ふたたびセントラルパークへ。

 

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草野球を眺めるカップルを眺める。

すっかり疲れてしまい、帰りはおとなしく地下鉄に乗って10分ちょっとでホテルへ帰着。ベッドで体力を回復させて翌日に備えます。いったんセーブ。

Vol.05へつづく!

ニューヨーク旅行記 Vol.3

NY滞在2日目。7月16日(月)、朝5時に目覚める。
時差ぼけはないと思ってたのに意外とそうでもないみたい。

眠らない街。
眠らない街。

 

枕元の電気をつけて、旅の前に日本で本を裁断→スキャンしてiPadに入れておいた『地球の歩き方』や『ニューヨークおしゃべりノート』(オススメ!)を開いてぱらぱらめくる。

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あぁ、そういえばまだノープランだったわ。

オリエン資料を読み込むかのように文字を追い、気になった箇所にしおりをつける(といってもi文庫ってアプリ上でしおり登録していく)。そしてまっさらな旅ノートに行きたい場所と住所、行き方、有料の場所は値段を書き出し、1日の行動予定を見える化。

旅のガイドブックをiPadに「自炊」してきたのには理由があります。
それは、どのガイドブックにも「NYの街中でガイドブック片手にぼーっと立っているなんて窃盗犯にとってはいいターゲット!」と書かれていたから。だったらiPadに入れておけばむしろデキル男っぽくていいんじゃね?と。荷物もかさばらないし。

実際、行く先々でものすごく役立ちました。電池の持ちもiPhoneよりずっといいし。Googleマップのリンクも記事に埋め込められたら最強でしょう。そもそも電子書籍が充実してきたらこんなことしなくて済むわけですが。

2日目はまず地理と交通路を頭にたたき込むために、タイムズスクエアを抜けてアッパーウェストサイドのセントラルパークまで歩いて、適当に散策したら自然史博物館へ行こう。そして翌日以降はブロードウェイ・ミュージカルとメトロポリタン美術館とMoMAとSOHOとJazzへ繰り出そう。あとグラウンドゼロにも行っておきたいな。けっこう過密スケジュールだな‥‥zzz‥‥。

 

午前9時、満充電のiPhoneとiPadとこの旅のために買ったCyber-shotをカバンに入れて、いざ自然史博物館へ!

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日本語があると反応してしまう。

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アジア人がいると反応してしまう。

のは最初のうちだけで。

 

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徒歩10分ちょいでタイムズスクエア駅。BATMAN!!!

全米公開の4日前。さすがゴッサムシティ=NYだけあって、どこもかしこも『THE DARK KNIGHT RISES』のビルボード。とにかくデカイ!かっこいい!長辺そろえないとかアリなんだ!!

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縦構図で。デカイ!かっこいい!

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別アングルで。デカイ!かっこいい!

 

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なんて興奮気味にビルボードばかり撮りながら歩いていたら、ひときわカラフルな、テレビでよく見る交差点に出ます。

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『glee』で観た場所!(つくづくミーハー)

[vimeo http://www.vimeo.com/46464345 w=600&h=360]

I Love New York〜♪ まったく一緒だ!(当たり前)

 

何時間いても飽きない場所。ただ、ものすごく暑い‥‥。日本ほど湿気がないとはいえ暑いものは暑い。ホットプレートばりに熱せられた階段から立ち上がり、iPodの曲をgleeのサントラから葉加瀬太郎の『エトピリカ』にセットして一路、北へ。

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「なにも成し遂げていないのにNYのど真ん中で情熱大陸でも聴いてその気になってきてよ」という妻の発案を思い出し、やってみたら本当に「なにかを成し遂げた感」がハンパない。京都でMy favorite thingsを聴くくらいのフィット感。しかし一緒に来られなかったことが本当に悔やまれます。妻には本当に迷惑をかけてきましたからね‥‥とかカメラクルーに向かって話しながら歩きたくなる。

 

途中、SUBWAYで日本の倍ほどはあるターキーブレストを食べて(あのヘルシーが売りのSUBWAYがこのボリューム!)、炎天下の下を歩くこと30分。セントラルパークへ到着。この時点でかなり脚が棒。

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着いたー!Vol.04へつづく!

ニューヨーク旅行記 Vol.2

ニューヨークの中心部、タイムズスクエアからすこし南に下がったところに、HOTEL PENNSYLVANIAはあります。

 

青いピンがホテルのある場所。歩いて10分くらいでブロードウェイ、タイムズスクエア(中央の濃いピンク)へ行ける好立地。
青いピンがホテルのある場所。歩いて10分くらいでブロードウェイ、タイムズスクエア(中央の濃いピンク)へ行ける好立地。

 

hotel-penn見た目は重厚で立派だけどランクは決して高くない、一泊1万円以下の中級ホテル。日本のレビューサイトを見ると「ゴキブリが出る」とか「照明が暗い」とか「冷房壊れてる」とか、わりと酷評のオンパレード。

だけどブロードウェイまで歩いて行ける立地は最高で、どうせ一人だしノープロブレム。覚悟したよりもぜんぜんきれいで、『LEON』でレオンとマチルダが逃亡に使ったホテルよりはずいぶんマシ。

チェックインを済ませたのが夕方だったので、とりあえず荷物を置いて近所を散策。
家から自転車で10分の新宿だって高層ビル群なのに、建物と空を見上げるのが楽しい。ビル影からスパイダーマン出てこい。

 

あ、目の前に‥‥あれは‥‥?

 

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エンパイア・ステート・ビルディング。
ホテルから歩いてすぐでした。

さっそく中に入ってみた。

 

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日が暮れたあとだったけど上に昇ってみた。

 

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右に白く光るのはクライスラービル。
もともとはクルマのクライスラー社が持ってたビルだけど今はアラブのファンドが7割以上の所有権を持っているとか。アール・デコ調のデザインが異彩を放っています。

何時間でも見ていられる。人間のエネルギーが一粒一粒の明かりからふつふつとわき出ているような錯覚を覚えます。なんてパワフル。

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このビルは『アメイジング・スパイダーマン』で観たな。

 

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全体的に、ガラス張りの近代的なビルと1900年代初頭に建てられたネオ・バロック様式のビルとのコントラストが、東京とはちがった奥行きをつくり出します。この生きた歴史のあり方はうらやましいけれど、日本より地震が圧倒的に少ないから許されること。東京駅はぜひとも今後も保護されていってほしいなぁ。

 

不意に、遠くの空で雷鳴が轟きはじめました。

 

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『ゴーストバスターズ』みたい!!

 

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マシュマロマンが現れるぞ‥‥。

 

思いがけずはじまった大自然と摩天楼との光のショーを存分に堪能して、タコスを食べてホテルへ。心配していた英語もタコスのオーダーレベルなら問題なし。ふだんから徹夜生活なのでこれといった時差ぼけもなく就寝。初日としては最高のスタートです。

 

翌日はタイムズスクエアとセントラルパーク、そして自然史博物館へ!
Vol.03へつづく〜。

ニューヨーク旅行記 Vol.1

7月15日(月)〜21日(土)の1週間、単独でニューヨークへ行ってきました!
これから何回かに分けて記録していきます。

そもそものきっかけは、前の会社の上司にそそのかされて。

「エンターテイメントの本場を一度は見た方がいいよ」

わりと他人の発言を鵜呑みにして行動に移す単純野郎です。
何にでも乗っかってみるのがポリシー。

当日の直前まで荷造りもせず、辞めたはずの会社の企画書を書き上げ、旅の計画も立てないままに成田から12時間のフライトを経て‥‥

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I’m in New York!360°Times Square!!

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とりあえず着いた!!!

 

15日の月曜日、15時にJFK国際空港に着いて、空港のカウンターでシャトルバスを予約して待っていたら、こっちだよと手招きする黒人さん。あれ?予約して5分しか経ってないのにもう来た?

と思ったらぜんぜん違うアンオフィシャルな白タクシーの業者でした。おぉこいつに騙されて乗っていたら法外な値段をふっかけられたところだった‥‥。着いて早々、NY観光の洗礼を受けそうに。こえええええ。

実際はこいつに乗り込みます。ぼくの泊まったHOTEL PENNSYLVANIAまではチップ込みで$25。

予約した方のシャトルバスに揺られること1時間。
ラジオから流れるGAGA様がむしろ日本を思い出させる。不思議。

田舎のハイウェイから徐々に都会へ‥‥。

などと想いにふけっていたら、『ロボコップ』や『アメリカン・ビューティー』や『グラン・トリノ』で主人公が住んでいたような寂しげな郊外を抜け、橋を越えるとそこにはコンクリートジャングルが!ゴッサムシティが!(実際、ダークナイトの舞台になっているのはNY)

ばばーん

 

というわけで、空港で道に迷っていた関係で18時にホテルにチェックイン。
つかの間の無計画NY観光がスタートしました。

Vol.02へつづく。

studiousを思い出せ。

CANNES PANTSU 2011

 

去年のカンヌで撮った1枚。
角を曲がったところのアパルトマンでこれ見よがしに干されていた白いパンツ。
南仏の西日に照らされて輝くパンツライオン。

 

博報堂アイ・スタジオを辞めましたBlogを書いて、スタジオというフレーズが過去のエントリーを思い出させてくれました。

 

studious – 創造の磁場

熱中している時ってどういう時かというと、自分がない状態なんですよ。で、自分がないってことほど幸せなことはないんで。ぼく、その幸せな状態を「ステュディオス(studious)」っていう状態だと思うんです。

「ステュディオス」から派生した言葉の「スタディ(study)」は、単に「勉強」って直訳されますが、一般的に「勉強」って言葉ってすごく義務的な語感があると思います。そうじゃないんですよ、本来のstudiousは。夢中になって、のめりこむような状態。たぶんラテン語だと思うんですけど。

たとえば白金スタジオでもナントカスタジオでも、「スタジオ(studio)」ってのは、みんながあるものを撮影する‥‥あるものを作るときにみんな熱中して、みんなが集中して自分を忘れて作る場ですよね。(中略)生き生きしている状態が自分がない状態ってのは変なんですけどね。(中略)Crazyですね。

 

佐藤雅彦さん
(メディアクリエーター、東京芸術大学大学院映像研究科教授、慶應義塾大学環境情報学部特別招聘教授)のことば。

 

同僚によく話してました。「だから俺たちはもっと熱中しなきゃ」と。

転職のご報告

2ヶ月ぶりの更新です。
この2ヶ月、いろんなことがありました。

まず、7月15日〜21日までの1週間にわたるニューヨーク1人旅!

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の前に、順を追って書くことにします。

 

2012年7月12日、6年3ヶ月間プランナーとして勤めてきた博報堂アイ・スタジオを辞めました。

Twitterでぼくをフォローされている方ならご存じだと思いますが、とにかく残業のおおい日々でした。平日は深夜2時3時のタクシー帰宅か、早くて終電。土日もどっちかは丸一日仕事。朝もだいたい8時に起きて昼まで企画書作成。これがデフォルトでした。

Webなどインタラクティブ広告を扱う制作会社なので、業界的な忙しさはあるにせよ、業界の方から見ても「働き過ぎじゃない?」と言われるほどの忙殺っぷりがつづいた6年間でした。

忙しいのは楽しいものをつくるための代償なので、企画が楽しいと思えている間は大丈夫です。

実際、自分が関わっていたチームのみんなは社内でもいちばん生き生きしてるんじゃないの?と思えるほど輝いていました。そういう瞬間まで突き詰められるメンバーがいるからこそ、どうしても帰宅は深夜に及びがちでした。そのこと自体は文化祭前夜っぽくて楽しい。企画が難産になって12時間MTGしたことなんかもいい思い出です。

 

ただ、そうではないことで心が折れそうになることもありました。そりゃ社会人ですから、当然いろいろあります。いろんなクライアント、いろんな事情、いろんな不具合。制作会社としては大所帯の200人超にもなる組織だったから、いろんな人もいます。ですが、いろんないちいちを「いろんな」で片付けます。会社がイヤになって辞めるわけじゃないから。

 

むしろカンヌにも連れて行ってもらい、宣伝会議のコピーライター養成講座にも通わせてもらい、さまざまな仕事上のチャンスをもらい、出会いがあり、きっちり恩返しせずに去ることに申し訳ない気持ちの方が勝っています。恩返し、できてないよなぁ。

カンヌのおもひで。
カンヌのおもひで。

さらに、5年目を迎えた頃から「いろんな」をひとつひとつ分析して上司や役員に意見するようになりました。意見できるようになったと言い換えた方がいいかもしれません。自分をプランナーとして丸4年にわたって育ててくれた元上司から巣立ち、仕事をカタチにしていく中で自信がついてきたんだと思います。

ブレストの仕方について、職場環境について、優秀な人材を留めるアイデアについて、企画力を高める方法について、人材育成について、レポートにまとめて社内共有したり社長に手紙を書いて読み上げたり、とにかく自分の中でグチとして抱え込むのではなく解決策にまで落とし込んで、仲間を巻き込みながら改善していこうと動きました(一度書いた上申書をまず妻に見せたら「代案が書かれていないから却下」と捨てられたのはいまでも鮮明に覚えています)。

その成果が見えたものと見えなかったものの両面がありますが、「いい仕事をする」ことと「いい仕事をするための場をつくる」ことの2つに取り組んだつもり。そして、そのためのアクションを起こす術が身に染みこみつつある時期に。

 

 

賞を目標に据えるのは本末転倒、仕事はクライアントや世の中のため‥‥と考える正論があるのも理解しつつ、自分は超シンプルな目標を立てた方が正論にも応えられると感じています。だからこの超シンプルな指針は自分を動かすのに足るものでした。

しかしこれにはカンヌはじめ数々の賞を獲っている上司の言葉が「蓋」になっていました。

「この会社でカンヌが獲れないんならどこへ行っても獲れない」

と。その通り。

実際はこの発言を受けたのは2011年の頭のことで、それで、やはり転職を考えていた当時、もう1年間がんばることに決めたのでした。

が、自分の力不足でショートリストから外れ、また種まきからはじめることになった今年。組織の問題も改善したくて動きだした時期に

「組織を変えることに自分の時間を費やすな。徹底的に分析をし、理想とする組織へ転職するか自分でつくるかをして、今いる組織を超えた方が早い。人生は短い」

という一説をある本で読み、あ、これだ、と。
わりと他人の発言を鵜呑みにして行動に移す、単純野郎です。何にでも乗っかってみるのがポリシー。

「この会社でカンヌが獲れないんならどこへ行っても獲れない。けれど、この会社で獲らなきゃいけない理由もない」

恩返しできてないと言っておきながらそれはないんじゃない?と自分でも思いますが、時間がない。気づいたらもう32歳。新卒で入ったこの会社から環境を変えずにこのままやっていっていく先の未来は、なんとなく想像がつく。仲間たちとの仕事はほんとうに刺激的で楽しいけれど、自分のさらなるバージョンアップを考えれば、外へ出るにはいいタイミングなんじゃないか。というか、この踏ん切りをどこかでつけないと自分は埋没してしまう。

 

そんな風に考え出した、そろそろ今年のカンヌライオンズの動向が気になり出すころに、昨年の自分が行って見てきたカンヌからの帰り道を思い出しました。

 

 

いま最も勢いのあるインタラクティブ系制作会社のひとつ、BIRDMANの社長、築地ROY良さん。昨年のカンヌで知り合い、成田空港から新宿までのバスの中でたまたま隣同士になって「クリエイターの挑戦する生き方」と「理想的な組織のあり方」についてお話を伺えました。これがほんとうに刺激的だった。創業者がここまで熱く語っているのは、ぼくには新鮮でした。

そんな出会いが忘れられないまま1年ちかくが経ち、Facebookで自分の将来について伺ってみたところ、話はとんとん拍子に進み、いちどランチを挟み、あとは「入社時期はいつにする?」という段階まですべてFacebookで決めるほどになり‥‥

もちろん、Facebook Messageのやりとりの前には前職の会社の上司ともだいぶ話し合いました。こっちは直接。ありがたい言葉をたくさん掛けてくださいました。会社の利益ということではなく「同志として」(←上司談)引き留めていただきました。なんかもうそのことに満足しちゃって、自分もついに引き留められるほどになったのかと思うほどに意志も固まり(天の邪鬼)。最終的には背中を押してもらったと自分では受け止めています。

 

長々と書いてきましたが、元はといえば上記のT上司が僕をカンヌ派遣員に猛烈プッシュしてくれて、行った先で次に入社する会社の社長と出会い、今度は上司の期待をなかば裏切るカタチになってしまい‥‥自分としてはすべて導かれるように進めてきた結果だと思っていますが、はたしてどうなんでしょう。すべてはこの先のがんばりにかかっている。

 

というわけで、どこにでもある平凡な転職です。Facebookでほとんどのことが決まって、履歴書も出さずに内定したことは平凡ではありませんが。

でも、どんな平凡な転職の中にも、人がいます。ぼくの人生に関わってくれた人たちがいます。送り出してくれた人たちにぼくなりの、新しい環境なりの方法で恩返しをしなきゃ。

前の会社の社長は言いました。「自分の中のタイを持て。タイを大切にしろ」と。やりタイ、なりタイ、つくりタイ。鯛のキャラクターまで作っていましたが、この言葉自体には正直でありタイ。

そして。

スマートフォンとタブレットの普及で、まますますインタラクティブな領域と生活者が密着しているこの時代。インタラクティブの制作会社でプランニングの仕事をつづける喜びをさらにつよく噛みしめていきたい。もっと面白いものを作りつづけていきたい。

6年3ヶ月もの間、ありがとうございました。

Youthful days

毎日、楽しいです。

 

ちくりん
ちくりん
高校と予備校と大学の先輩・ちくりんから突然のメッセージ。

「ミスチルの東京ドームLIVEあるんだけど、行かない?」

その日の夜は会社のチームの決起会でしたが、左耳から囁かれるのはMr.Children結成20周年記念のLIVE。余ったチケットの存在。

浪人時代に先輩と耳にタコができるほど聴きまくったアルバム『Atomic Heart』や『深海』、さらに高校時代に衝撃を受けた『デルモ』まで披露されると聞けば、こっちでしょ!というわけで、仕事も早々に切り上げて水道橋へ。

MR.CHILDREN TOUR POPSAURUS 2012

アリーナ席の中央から見える桜井さん!!!
先輩とは2009年のワンマンLIVE以来2度目のミスチルだったので、この人が隣でモノマネを我慢できないのももう経験済みで。「3人で」一緒に歌いました。

さすが『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』のオーディションに残るだけの実力者、手前から重低音とともに聞こえてくる声が至近距離からも飛び込んできます。うますぎてウケる。

 

大満足の後は渋谷へ移動して先輩の行きつけのスナック(!)で初対面のお客さんたちと朝までカラオケ祭り。もちろんミスチルメドレー。大きな声で、声を枯らして、愛されたいと歌っているんだよ。を歌っているんだよ。

 

ついに自らデザイン事務所を立ち上げ、最近はNHKの『えいごであそぼ』という番組のアートディレクションをしているという先輩(有名なお仕事ではGREEEENというバンドのロゴもちくりん作)。

この人のコミュ力は半端なくて、まあまあイケメンでノリがよくてオシャレでイヤミがなくてモノマネのレパートリーが多くてセンスがよくて下ネタが小学生レベルで女子からも男子からもモテて、16歳のときから背中を追ってきた自分としては、スナックで桜井さんの顔マネをしてそこにいる9人のお客さんを爆笑で包み込んだ先輩を見ながら、あぁ、敵わないなと。

(後日、そのスナックで知り合った人と渋谷でカラオケオールしました。もちろんミスチルNight)

 

自分を東京と美大と広告業界へいざなってくれた人。
僕の買ったばかりの雑誌から広末涼子の写真だけを切り抜いて返してきた人。

 

 

この人から僕は、毎日の楽しみ方を教わりました。
きっとこれからも。

指紋が残る仕事

4月12日で32歳になりました。

去年の誕生日は何を書いていたんだろう?と思ってBlogのアーカイブを見たら、何も書いてない。震災があった後の月だったからなぁ。じゃあその前は?と思って2010年を見返したら、何も書いてない(笑)。20代の頃はマメに書いてたのに。

ま、そんなことはどーでもいいや。

閑話休題。

「Appleが入社初日の従業員に配布するメッセージ」
がネット上で話題になってました。

 

ただの仕事とあなたの人生の仕事があります。

それはあなたの指紋が残る仕事。決して妥協しない仕事。週末を犠牲にしてもかまわない仕事。アップルでは、そんな仕事ができます。無難に過ごしたい人はここには来ません。一番深い所まで泳ぎたい人が来ます。

仕事で何かを遂げたい人がここにいます。

何か大きなこと。他では起こりえない何か。

アップルへようこそ。

 

最近、自分が後輩プランナーに口を酸っぱくして言う言葉も含まれていたのでヒット。冒頭の「それはあなたの指紋が残る仕事」。ここで言われていることと解釈が若干ちがうかもしれませんが‥‥

後輩が上げてきた企画書なりコピーなりが妙に整然とまとめられていて、内容は伝わるんだけど、心が躍らないとき。「自分がやった!って言える仕事、した?」と聞きます。

無理に個性を出す必要はないし、そんなものはこと広告コミュニケーションにおいては邪魔でしかない場合もあるのですが、「あなたの指紋」がまるで見当たらない。つるっとした言葉の羅列を見せられても、何にも相手の心に残らない。

よく、「個性は出すものじゃなくて出てしまうものだ」と言われます。没入すればするほどそうなるのだと思います。無我夢中とは自分がないときです。自分がなくなるのに出来上がったものは自分がくっきりと反映されている。それが「指紋が残る仕事」なんじゃないか(だから個性と指紋とはちがう)。そういう仕事を僕も出来ているのか自問しながらも、「指紋が残る仕事」を通して後輩に伝えたい。ま、僕の場合、指紋というより手垢かもしれませんが。あ、意味がちがってくるか。

 

教えるとは、自分の姿勢を見せること。
学ぶとは、自分が感動すること。

by 市川猿之助

電通のコピーライターで、師匠の中村禎(なかむら・ただし)さんから教わった言葉です。

 

なんだかまとまりがなさ過ぎますが、32歳になりました。

パーティーを続けよう。

あけましておめでとうございます。
一応ね、今年初Blogエントリーですから。謹賀新年。

2003年から続けている自分のライフログなので、
休眠していた年末年始~最近のログを書きます(こんなことの繰り返し)。

 

・Perfume 3rd Tour 「JPN」、神戸2日目とさいたま2日目に参戦!
 神戸へは、京都に住む5歳下の弟のアパートに泊まり、
 初めて弟の彼女さんとも会いました。照れる弟を初めて見た。

 そういえばPerfumeは、レーベル移籍
 日本国内のiTunesでも取り扱ってほしい&Blu-ray化に期待です。

スチャダラパー、かせきさいだぁの年末イベ!
 年末の話です。
 最前列で「今夜はブギーバック」!!最高です。

・小林賢太郎演劇作品『うるう』観劇。
 ひとりで世界をつくりこむ力量は今回もさすがのひと言なんですが、
 今回はそれにプラスして切なさを感じずにはいられない‥‥涙。

・三谷幸喜演劇『90ミニッツ』観劇。
 西村雅彦さんと近藤芳正さんの2人芝居は『笑の大学』の再来、
 的な話だと思ってたら全然。シリアス99%の現代劇、よかった。
 ここまで主人公に共感できないのに最後まで目が離せない話もない。
 人間や信仰のおかしみと残酷さを表現された近藤さん、ブラボー。

・雑誌『販促会議』のコーナーに寄稿。
 「これがプロの企画書だ!」という連載の2月分を書かせてもらいました。
 中身は昨年10月のコミュニケーションデザイン実践講座
 つくった企画書をご紹介。→コレ

・年間のクリエイティブいちばんを決める社内アワードでグランプリ
 社外のお客さんも招いてのプレゼン大会でプレゼンして、
 投票結果の末、いちばんを獲りました。素直に気持ちいい。

・人生初のJAZZ体験。
 東京駅の前にあるCOTTON CLUBにて、
 会社の先輩に誘われてダイアン・シューアさんの
 LIVEパフォーマンスを堪能。平日の夜にこんな贅沢があるなんて!

 

記憶に残った日々だけを抽出すると
とっても充実しているかのよう。これも僕のリアル。
仕事ばっかりしてちゃいけませんね。

今年は仕事も遊びも手を抜きません。

Blogいじりましてん。

どーでもいいことですがBlogのスキン(見た目)を変えました。
意味は特にないけれど、ヘッダー画像は3枚くらいランダムで出ます。

 

こけし

学生時代に撮った「こけし」。

 

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今年の6月にカンヌで見つけたジェームズ・ボンド。
カンヌと言えば世の中的には広告祭よりも映画祭。
観光地って万国共通なんですね。

 

Tokyo

7月、結婚記念日のミッドタウン、リッツ・カールトンより。
この景色を見ながら朝食をとるのが年に一度の贅沢です。

 

写真三昧の日々が恋しくなりました。
ちなみに下2枚の写真、渦中のオリンパス製カメラで撮影。
いいカメラなんです。エンジニアの皆さま、がんばって。

コミュニケーションデザイン

土日と体育の日で三連休でしたが、三連勤でした。
連休最終日は会社に泊まり、ぶっつづけの作業で朝を迎えましたが、土曜日の朝から夕方までは宣伝会議の「コミュニケーションデザイン実践講座」というやつに通ってました。

 

コミュニケーションデザイン実践講座

開催日 9月29日(木)、10月8日(土)、10月22日(土)【3日集中】
時間 10:00~17:15
講師
石田茂氏(電通)/岸勇希氏(電通)/木村健太郎氏(博報堂ケトル)

 

座学の講義ではなく、課題が出されてグループで企画を練り企画書を作って全員の前でプレゼンするまでを繰り返しながら、「コミュニケーションデザイン」を「実践」していく講座です。これが面白くて仕方ない。

メディアにとらわれないって、なんて夢が広がるんだろう。夢のままじゃいけないぶん頭使うし大変なんだけど、Webに限定しないってことが自分にとっては快感。年齢も経歴もちがうメンバーが集まってやる共同作業も、僕の班はいい人たちに恵まれたのか、とてもスムーズで楽しい。

 

先日は2回目、電通の岸さんとケトル木村さんによる回でしたが、「本気でやります」の宣言通り、本音がビシバシ飛び交う。詳細は書けないのですが、そんなスリリングな講評会の中でも僕らの班はなかなかの結果を(ひとまずは)出せたと思います。アイデアを評価されるって何よりもうれしいもんですね。自分がプレゼンターだったので喜びもひとしおです。

次回、2週間後の最終回に向けてさらなるブラッシュアップをせねば。

講座が終わって岸さんと名刺交換した際に、「コアアイデアがいいと、枝葉のアイデアも一気に拡がるんです」と言われたのが印象的でした。勝手にシナプスが繋がり合う瞬間というのが、たしかにあった。しかもプレゼンの15分前に。それまでは未完成もいいところで、一気に手直しをしたのでした。PC持っててよかった‥‥。

(他にも印象的な言葉だらけだったけど口外NGなので書けまへん)

 

今の仕事も同じで、ギリギリまでブラッシュアップしてたら連休とかなくなった。
楽しいしやりがいもあるんだけど、そろそろ宣伝会議賞の〆切も気になる季節。

あと、某テレビ番組に夫婦でちょこっと出演します。
10月は濃い一ヶ月になりそうです。

いちファンより(Rei Harakamiさんへ)

http://youtu.be/16CnI3jUZJc

 

Rei Harakamiさん

おはようございます。こんにちは。こんばんは。

天国の時間がわからないので3つでご挨拶しました。

突然の訃報に驚きを隠せません。

 

40歳。
ちょっと早すぎやしませんか。

きっとご自身でもそう思っていますよね。

LIVEには1回しか足を運べませんでした。

生で聴いた『lust』、

『owari no kisetsu』は至福の時間でした。

(最初、声でくるりの岸田くんかと思ってましたごめんなさい)

 

http://youtu.be/zAQJpO9khOo

 

あなたの包み込むような音色に

何度すくわれたことか。

救われたり掬われたり。

励ます音楽でも

悲しみに漬かる音楽でもなく

そっと寄り添ってくれる

カラフルなのに

透明感のある音楽。

“いちファンより(Rei Harakamiさんへ)” の続きを読む

CANNES LIONS 2011 REVIEW #03

しばらく間が空いてしまいましたが、
CANNES LIONS 2011 REVIEW #01
CANNES LIONS 2011 REVIEW #02のつづきです。

 

http://vimeo.com/28741040

 

字幕つけてみました。

革新的なキャンペーンに贈られる、チタニウム&インテグレーテッド部門。

今年はグランプリは「該当作なし」で、代わりにチタニウムLIONっつーことで3作品と、インテグレーテッド部門単体でのグランプリとして、上の『DECODE JAY-Z WITH BING』が選ばれました(アウトドア部門でもグランプリ)。

審査委員長いわく、「この部門でのグランプリとは、圧倒的な新規性が求められる。まさに革新的な」とのことで、まぁそう言われればBestBuyの TwelpForce ほどの新しさはなく、力技で押し切った感は否めません。それにしても桁違いのチカラなわけですが。

個人的に最も注目していたアワードだっただけに、グランプリ該当作なしとのアナウンスにはちょっとガッカリ。

でも『DECODE』は「時を同じくしてJAY-Zが自伝を出す」というタイミングと、「ターゲットである若者とJAY-Zとの親和性」というフィーリングがドンピシャで上手くいった点や、ターゲットの属性として、そこで得た体験を伝播することに長けた(ネタに飢えた)奴らを狙った、そういうアーリー層がキャンペーンを動かす主役としてど真ん中に存在するってことをしっかりと明らかにしてくれた点などは、見ていて気持ちのいいものがあります。ここまでデカデカとやられると。

 

シェアしたがっている人たちに、
シェアしたくなる壮大なネタを用意して、
シェアしたい気持ちを促すデザインの世界で、
シェアしやすいサービス自体を体験してもらう。

うーん、素敵!

 

あと、字幕をつけてみて分かったこととして、単純にムービーの出来が素晴らしい。論旨が明快で早い。ゆえに字幕も読みやすくするのに苦労しました(まだ読みづらい)。ふつうに“番組”として見応えがあり、ぼーっと見ていてもすごさが伝わってきます。しかし、これはエントリー用に作られたムービー。つまり僕らもエントリーすればこのクオリティのビデオと戦うことになるわけで。同業者として見れば焦ります。やばいわ。

 

話は変わって。

 

party6/1に伊藤直樹さん(フィルムクラフト部門審査員)、原野守弘さん、清水幹太さん、中村洋基さん(サイバー部門審査員)、川村真司さんの5人によって設立された新会社「PARTY(パーティー)」。

カンヌの審査員と受賞者で構成されている(!)クリエイティブラボ「PARTY」のパーティーが、彼らの滞在する海沿いのホテル屋上で開かれ、Twitterで告知されていたので、ひとりで行ってみました(伊藤直樹さんから「度胸あるね」と言われつつ)。

 

party02

ロンドンのプロダクション、Stinkとの合同で開かれたパーティーだったためか、初めは日本人同士で名刺交換したり談笑したりしていた会場は徐々に欧米カラーに。7割以上がハイテンションな外国人で溢れかえり、200人のキャパに800人くらいが押し寄せて入場規制まで張られるほどの盛況ぶりに。

僕はといえば、ビデオカメラを回しながら外人さんのダンスを撮ったり撮られたり、カメラ越しのコミュニケーションで場をしのぎつつ(汗)、河尻さんのUstream中継に参加したり、ここまでのカンヌ体験などについておしゃべりしたりと、もしかしたらこの滞在期間で最も濃密(河尻さんいわく「これぞカンヌ」)な体験をしました。

不景気になって日本主催のパーティーは激減したんだとか。でもこういう場で語り明かして問題意識を確認し合えることに、ここまで来る意義があるんじゃないかなと思ったり。

 

おまけ

カンヌのおもひで。
カンヌのおもひで。

 

REVIEW #04へつづく。

CANNES LIONS 2011 REVIEW #02

CANNES LIONS 2011 REVIEW #01のつづきです。

 

ダイレクト部門でGoldを受賞した「BURMA」。

2100 in 2010—Burma Political Prisoners Art and Photo Installation

2010年、ビルマ、つまりミャンマーで20年ぶりに選挙が行われました。
ただし、2,100人以上の無実の政治囚が投獄されているまま施行されれば、選挙の意味がない。そこで、彼らの釈放を求める署名キャンペーンがニューヨークのグランド・セントラル駅で実施されました。

留置所を模したインスタレーションの鉄格子は、その1本1本が署名のためのペンになっており、駅を行き交う人々の注目を集めました。

 

ペンには「あなたの手には、ビルマの政治囚を解放する力がある」と書かれている。
ペンには「あなたの手には、ビルマの政治囚を解放する力がある」と書かれている。

 

このキャンペーンはTwitterやFacebookでも話題になり、もともと低かったミャンマーの選挙への意識が、ニューヨークのひと駅でのインスタレーションを起点に向上。12時間以内に数万人の署名が集まったそうです。結果、150人の政治囚が解放され、その中にはアウンサンスーチー氏も含まれていたとか。

 

ここで注目すべきは、ソーシャルメディアやアプリなどのサイバーメディアを活用したキャンペーンではないにも関わらず、ソーシャルで積極的な拡散・共有が行われていること。「Facebookで何万のいいね!が押されました」や「○万人にRetweetされました」といった仕組みもアピールもありませんが、ニューヨークの駅から確実に世界へとコミュニケーションするコンテンツがあって、拡がった

ソーシャルはもはや前提、ってこういうことだな、と実感しました。

 

p6220538

会期中に開かれる世界各国の代理店、クライアント企業などのセミナーは、必ず行列ができます。写真は、今年のMedia Person of the Yearに選ばれたGoogleのエリック・シュミットCEOのセミナーに並んだ人、人、人。

 

Googleセミナー 「Internet, Innovation and Immigration」

canne04

いま世界でプラットフォームを持った企業といえるのは4社。Facebook、Amazon、Apple、そしてGoogle。Twitterは候補のひとつ。プラットフォームとは、他の人やものやサービスが乗れるもの。このサイズのプラットフォームをもつ企業が4つも存在したことはかつてなかった。

これまで言われた一番のことは、Power of Yesを信じること。ネガティブになってしまいがちな世の中だからこそ、Yesと言わなきゃダメだ。Yesということで人生が、毎日が花開いていく。チャンスがまた戻ってくるとは限らないからこそ。

石井うさぎさんの翻訳ツイートより)

 

エリック・シュミットCEOはこうも言ってました。

これからはPhoneがホームベースになる」。

あらゆるデバイス、決済、コミュニケーションが手元のスマートフォンで繋がり、アクティブになる。ま、いまもすでにそうなりつつありますが、テレビも冷蔵庫も家も電気自動車も繋がる。そこに上記の4大プラットフォームがどんな未来を設計してくるのか。インタラクティブ領域で仕事する人間としては、彼らの敷く道の上でどんなストリート・パフォーマンスをするかを考える量が圧倒的に増えています(企業サイトを作って終わる時代じゃない)ので、どんどん繋がっていくことは歓迎です。

余談ですが、面白いのは、FacebookもGoogleもTwitterも、儲けるために生まれた企業じゃないところ。きっと最初に道を作った人は「AからBへ移動しやすくする」「Aとその他大勢が繋がりやすくする」ために作ったわけで。そういうマインドは「Power of Yes」などの発言からも感じられました。

 

canne06

6月23日は、世界3大広告代理店・オグルヴィ・アンド・メイザーの創設者であり「現代広告の父」デイヴィッド・オグルヴィの生誕100周年。この日は会場もご覧の通り。

連日、好天に恵まれました。気温も高めでしたが、日本のような湿気がないので楽。ここで世界最大のクリエイティブの祭典(と採点)が行われるのも分かるなぁ。
つづく。

いざ、カンヌライオンズ2011。

これまで、このBlog上で

「カンヌ勉強会に行ってきました。」(2011.6.7)

「Future Communica !」(2010.9.8)、
「2009 第56回カンヌ国際広告祭 入賞作品上映会」(2010.2.12)、

もっと遡れば

「そこにある必然」(2008.9.8)

など、カンヌ国際映画祭に関して自分なりに研究(?)し、書いてきましたが、今年、初めてその現場であるフランス・カンヌへやってきました。

 

すでに「2009 第56回カンヌ国際広告祭 入賞作品上映会」のエントリーで博報堂の河野俊哉CDがこんなことを語られていました。

 

「世界各国から集まった広告が、あるひとつの兆候を示していた。金融危機をトリガーとした世界不況によって、広告がのん気に幸せだった時代の終焉を告げていた。

広告は、もう広告でいられなくなった。広告は広告を超えることを要求され、テクノロジーというアダムとイブの樹の実を食べた。多くの価値が価値を持たなくなり、多くの新しい常識が生まれた。Web2.0の意味がやっと明らかにされ、人々が企業とメディアの被支配から解放された。声を持たないピープルが、大きな叫び声をあげた」

 

いま思えば非常に示唆に富んだ内容です。

まさに「もう広告でいられなくなった」カンヌ広告祭は、2011年、その名を

Cannes Lions International Festival of Creativity

に変え、Advertising(広告)という枠を明確に取り払いました。

そしてその変化を名ばかりではなく実際の受賞リストからも、セミナーからも見て取れる内容になっているな、というのが僕の率直な感想です。電通の京井さんも広告の役割は「伝える」から「つなげる」へというレポートをおこしてくださってますが、まさにそれ!です。猫も杓子も「Twitter & Facebook!」であることはたぶん2年前から変わらないんだけど、それはもはや当たり前すぎて、「ソーシャルでこれだけ話題になりました」というアピールは結局のところ広告的考えを脱していない。むしろそこに生じる「つながり」をどう楽しくするか、役立つものにするか、継続的に意味・意義のあるものにするか、を示せているものが賞を得ているように思います。はっきりと方向性を感じます。

で、個別の受賞作を通してもっとそのあたりをえぐってみたいところですが、こちらでは連日いろんな方々と会ってお話しすることに注力することにして、リアルタイムでの速報やまとめは銀河ライターさんにお任せしようかと(汗)。また後ほど(日本で?)がっつりレポートします。

 

canne02

銀河ライター・河尻さんとエントランスでばったり。
河尻さん、速報もまとめもリリースしつつ現地で震災の映像上映も手がけて、さらに日本から来たクリエイターのみなさんに声をかけてパーティーして‥‥すごすぎる。

 

残すところあと2日。とにかく吸収しまくって帰ります。