In the Dark

何日も家を空けてどこかへ行くのは、もう何度も経験してきた。

去年は北海道にも岡山にも行った。
今年は大阪と京都、まだまだ行きたいところはある。
友達は先日からアメリカへ飛んだ。
渋谷で会った時にはまだ荷造りしてないと話していた。

旅行をするとき迷うのが荷造り。
件の大阪行きでは冬物の服を詰め込んだら下着が入るスペースがなくなって、
仕方ないので下着は持って行かなかった。
その辺のユニクロとかで買えばいいかと思って。
そしたらお金がなくて、弟のトランクスを無断で借りて凌いだ。
ひげ剃りも洗顔料も、弟の新生活に買い揃えるという名目で
現地で買って使わせてもらった。妹じゃなくてよかった。

しかしそれ以上にカメラという荷物もあって、
旅行用にどの大きさのカメラを持つかが悩みどころだった。
一眼レフは機動性も値段もネックになってくる。
高価なので壊したくはない。重いので長距離の持ち歩きはきつい。
でもそれでなくては撮れない写真もあるだろう。
これがアメリカとかだったら間違いなく持ってゆくのだが。

結局、大阪にも持って行った。
コンパクトデジカメと共に。
使ったのは殆どコンパクトの機種だった。
北海道では大活躍だったデジタル一眼も、
浪速の雑多な街中では持ち重りするだけだった。

 

深夜に見る映画じゃないと思いつつ、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を見た。

映画館で見たのは2000年だから、四年ぶりの再会。
さすがに泣きはしなかったが、嫌〜な気分になった。
ラース・フォン・トリアー監督の最新作『ドッグヴィル』を見るべきか、迷う。
毎度容赦がないから。ダークだ。

月並みな感想しか持てない。死を第三者に選ばれて強要されたくはない。
100台のハンディカムを使って撮影されたミュージカルシーンは、TVでも圧巻だった。

 

最近、邦画では『キャシャーン』や『キューティー・ハニー』
『デビルマン』『鉄人28号』が控えている。
なーんかどれも予告編をネットで見る限りはゲームみたいだった。
『鬼武者』のオープニングCGみたいな。

 

塚本晋也の『鉄男』が見たくなった。

病院

彼女が煙草を吸うので言った。「肺ガンで死ぬよ!」
僕がお酒を飲んだら言われた。「肝ガンで死ぬよ!」

ない話ではない。

思うに、僕がドラマ『白い巨塔』を面白く見ているのには
入院生活の経験が少なからず影響している気がします。
どこも同じとは思いませんが、少なくとも僕の病棟では
教授回診はドラマと一緒でした。あんな感じ。

でも、ドラマではなくて現実の医療の最先端に
いるわけですから、もっと壮絶でした。周りも、自分も。
医者だけが冷静沈着だったような気がします。
それでなくては困ります。あわてふためく医者は怖いから。

退院の日。
いつもお世話してもらっていたナースの方々に挨拶をする時、
もの凄く違和感を感じて赤面しました。
今まで寝間着しか見せたことのない自分が風呂に入り、
ひげを剃って注射跡を洗ってこざっぱりして対峙すると、
相手も同年代の女性なんだということが「距離感」として遠く感じられたんです。
ずっと元気に働いていた女性と、病んでベッドから自力で起きることも出来なかった自分。
次々と来る患者さんに親身になってお世話するナースと、
一緒に頑張っている気になっていた自分。

慈恵医大と都立府中病院。
どっちも未だに入院時の担当看護師さんの名前をはっきり覚えています。
外来で会うことはありません。

京都

歩いて五分のところにTSUTAYAを見つけた。
暇な夜中のために『ターミネーター3』を借りて見たら、最高につまらなかった。

2では適材適所だったCGも、今回は使いすぎ。映画というよりゲームのよう。
(そういえば『イノセンス』も前作よりCGが鼻につく気が。話はまだ面白い)

州知事になったシュワちゃんも奮闘してるが、
やっぱり年齢を感じるし、ターミネーターに見えない。
ターミネーターを演じているシュワちゃんにしか見えない。

最悪なのは脚本。面白さのコアになる設定(世界観)が省略されまくってる。
監督が代わるとこんなにも違うのか!と思って寝た。
ジョン・コナーが不細工になってるのも解せない。
大人になったフィンガーファイブみたい。

 

午前中に、念願の洗濯機と電子レンジが届いた。やっと下着と靴下を洗える。

午後の予定は無い。さて。

 

そうだ。京都行こう。

 

京都は修学旅行生がうじゃうじゃだった。
今が春休みなのかそうでないのか、分からなくなってくる。
清水寺は中学生(14歳)以来。
何だか小さく感じる。今年は厄年なので、いろんな所で手を合わせた。
ついでにやったおみくじは凶で、「政略結婚に陥る危険大」だった。

 

沖縄の高校生は顔が濃かった。その男子たちに混じって八橋を食べた。

上新庄

駅前にロッテリアとケンタッキーとマック、もとい、マクドがある。

当然だけど店員のイントネーションも若干違う。
「一万円入りまーす」「お会計失礼しまーす」
どれも頭にアクセントが掛かってて、ちょっと懐かしい。
愛媛も関西弁に近いかもしれない。「地下鉄」の発音には耳慣れないけど。

 

昨日、子犬の置き土産を見たかと思いきや、今度は
おっちゃんが歩道橋の上から小便を降らせていた。
恐るべし大阪。
下の道路はキラキラと乱反射していた。湯気は未確認。写真も撮れなかった。。。

諸般の事情で、神戸行きは諦め、映画『イノセンス』を見て、道頓堀まで歩いた。
映画は面白かった。化粧品のCMをしてから上映するとは、恐るべし大阪。

街並がますます『人狼』を彷彿とさせる気がしてくる。

 

電子レンジも食器もやかんも洗濯機も揃っていない新生活。
ガスはあってもお湯が沸かせない食後。

インスタントコーヒー買ったのに、飲めない。
お総菜もチンできないから冷たい。電子レンジの素晴らしさを痛感。

テレビを付けると知らない番組が多い。
知らない芸人がリポートしている。旨そうなたこ焼き。お好み焼き。

帰っても何もないので、新聞を買ってみた。クリス・カニンガムのDVDは手が出ないし。

 

それにしても「インディペンデンス・デイ」ってひどい映画だな。

風深


深夜、彼女が来るというので待っている間にレンタルの洋画を見た。

「ブラックホークダウン」。
ソマリア紛争でアメリカの軍用ヘリが墜落して、泥沼の地上戦に突入する実話。

かなり重い描写が続いた。
イラクより凄まじいというセリフがあったと思うが、今のイラクを垣間見る思いだった。

戦場の壮絶さを描く映画は多い。
が、この映画は1993年の国連介入や米軍をモチーフにしているので、
第二次大戦などの歴史とは違った今の現状を多少なりとも感じることが出来る。
振り返って犠牲者の数で言えばイラクの方が多いわけで、そんな中に日本人が
行ったんだろうかと考えると、大丈夫かな?と普通に思った。

とにかく容赦がない。
ソマリア民兵も米兵もなく、人が死ぬばかり。肉が飛び、声が切れる。

何とも言えない気分になり、待つのを止めて寝ることにした。

彼女には来てもらうのを断った。

sky-high


綿矢りさもいいが、「蛇にピアス」(金原ひとみ著)が読みたい。

借りっぱなしの「号泣する準備はできていた」は、二行しか見ていない。ごめん。

一つずつ開いてゆこう。返すのは新学期でいいですか。あなたは卒業だけど。

 

読みかけの本たちで図書館でも開けそうだ。

勢い

またもや部屋の片づけで押入の奥から昔の雑誌を発掘し、つい読んでしまう。

1997年頃の「H」や「STUDIOVOICE」がわんさか出てきた。
当時高校2年生。
記事は「もののけ姫」「庵野秀明」「椎名林檎」「YUKI」。
今読んだ方が面白い。

庵野秀明のインタビューと宮崎駿の記事は切り抜いておこうかと思った。
面倒くさいからやらないけど。

 

「完成度と面白さは別物で、
 完成度だけなら技術さえあれば誰でも上を目指せる。
 けど、面白さっていうのはそれとは違うところにあって、
 ぼくは後者を優先するということです」

 

「野望がないとものを作る人間にはなり得ない。
 自分の出来うる範囲内でしかやらない人は
 そういう仕事に就けばいいけど、物作りを目指す人間がそうでは困る」

 

割に精神論ぽくなってしまうが、
映像をやる人間の貴重な言葉が多々あった。
部屋は前より散らかってしまったけど。

要は、勢いだと思う。1997年以上の勢いを。

Study

昨日。

昼に起きて高校サッカー決勝戦を見る。
国見圧勝。凄い。
平山の笑顔が意外に幼くて好感度アップ。
小嶺総監督が誰かに似てるなーと思ったら、
土田晃之に見えてきて笑った。一人で。

布団をたたんで家を出、下北沢へ。

ラーメンズのライヴ「Study」東京公演千秋楽。
前回同様、今回もいい席。
ツイてる。笑いすぎて頬骨が痛くなった。

終わって餃子の王将でチャーハン食って、
帰宅。天気予報を見る。雪か雨のち晴れ?

晴れたら学校に行こう。

人体の不思議

有楽町、国際フォーラムで「人体の不思議展」を見てきました。

プラストミックという技術により、樹脂で固形化された本物の死体を展示している「人体標本展」。目の前にあるさまざまな臓器・手足・人は、すべて以前生きていた本物の人の体なのです。以前生きていた奇特な方、ありがとう。

なにがすごいって、例えば本物の人の脳をこの手に持つことができる、体験型展示そのもの。胎児の変遷を見ると、三ヶ月の胎児でも表情が読み取れ、握りこぶし程度の全身に驚きます。動きそう。

筋肉の巧妙さ、骨格の精密さ、臓器の美しさ。

煙草を吸っていた人の肺と、吸わなかった人の肺が並べて置いてありましたが、その色差は歴然。
真っ黒の塊と、ピンクの風船。
煙草って駄目だわ・・・あの黒は有り得ない。

東京ミレナリオを見て、丸ビルで安めのご飯を食べて帰りました。副流煙は吸うもんか。

DM等


昨日は深夜から朝まで、延々と雨が降る中、延々と切々と
くどくどと、友達ふたりで女子高生という生き物について語り合った。

今日はTSUTAYAが100円レンタルだったので、ビデオ三昧。
「やっぱり猫が好き」「パンダコパンダ」「8人の女たち」。

 

それから、未完ズのDMが刷り上がった。

読書の秋

柳美里・「交換日記」

村山由佳・「星々の舟」

吉村萬壱・「ハリガネムシ」

養老孟司・「バカの壁」

そして今、

川上弘美・「光ってみえるもの、あれは」

九月から、自分ではけっこうな速さで読書している。

選択の基準はない。
本屋で平積みされたものの中から、お金と相談して買う。

進級展の準備。このせいで暫く読書もお預け状態。

 

秋が終わる!

お気に召すままに

徹夜で片付けしたはいいのですが、
昨日はそのまま学校に行く羽目になり、
眠い目をこすりこすり登校して、何とか出席を果たしました。

で、授業はD写真基礎。
学校の面白い所を見つけて撮るという、至ってシンプルな内容。
その後みんなで学内の喫茶店「シスコ」に集い、
年末の展示についての大まかな打ち合わせをしました。

広報担当でDM・ポスターは僕が作ることに以前から決まっていたんですが、
今日新たにwebデザインをどうするかという話になって、webの方もなぜか
僕が作ることになってしまいました。
「あのう、広報だけでいっぱいいっぱいです」
「大丈夫大丈夫」「えーっ」「うん、大丈夫大丈夫」。

どうなるんだろうという不安というか、
こりゃバイト辞めるしかないかなと思っています。
辞めたら生活は厳しくなるけど。楽しいからいいか。いいや。

 

そんでまぁ話し合いが終わって、夕方からは
武道館に行き、椎名林檎ライヴを見てきました。

あんな華奢な体からどうしてと思うほど力強くて、
なんとも美しいライヴでした。
照明とか演出の仕事も凄いプロがやっているんでしょう。
けっこう凝った仕掛けで。

特に最後、林檎嬢の顔のホクロが消えている事に場内は騒然。
ホクロが無くなっていました。
整形したのかな。表情が柔らかくなった印象を受けました。
にしてもライヴはよかったです。
あと最後の最後にマラカスでラーメンズの舞いを披露してくれたのがウケました。
さすがラーメンズフリーク。

シャカシャカシャカシャカシャカシャカ・・・・
基本的には・お前が悪い!・からんでからんでミソっかす♪

吉祥寺

学校はお休み。

手ぶらで吉祥寺に行った。友達の展示がある。
吉祥寺パルコの向かい側、その名も吉祥寺ギャラリー。
そこで久々の再会。ひととおり鑑賞し、近くで喫茶。

展示としては少し場所を持て余している感もあり、そこは不満だった。
けど、男女四人の展示は女の子が圧倒的に元気で、ふっきれている。

浪人時代の戦友。いい感じになりつつある。

銀ブラ

授業が午前中で終わったので、銀座を徘徊することにした。

進級制作展の準備で京橋の堀内カラーに用があったのと、
たまには息抜きも必要という大義とで、
特に予定も予算も決めず電車に乗り込んだ。

堀内カラーでは営業担当の有田さんとデジタルプリントの話をし、
彼女曰く「お安くさせて頂きます」との事。うわーなんていい人。

用件を終えて、さて。
ちょっと銀座のギャラリーでも見るか。
ん?
藤幡正樹展。この人は確か友人の大学の先生だ。
入ってみる。と、がらんとした白いスペースに、
筒のような映像が投射してあるだけだった。

なんだこりゃ。

よく見ると、なんと自分が映っている!
しかもこれは、この部屋のパノラマ!

ぐるぐる。ぐるぐる。…面白い!

すっかり楽しんで、その後有楽町無印へ。
てきとーに見て、ソフマップで日記更新。
立川に、こないだ大学を辞めた友人が来ているという。
一緒にお茶でもどう?とのことだが、どうにも間に合いそうに無い。
悪いけどゴメンと返信してそのまま新宿東急ハンズに向かう。

紀伊國屋書店へ。
芥川賞受賞の本に目が止まる。山田詠美推薦。ほぉ。
柳美里の『交換日記』に目がゆく。面白そう。買おう。
浦沢直樹の『20世紀少年』。面白そう!買おう。

三冊購入。
村山由佳の『星々の舟』を読み始めてまだ日が浅いが、まぁいい。
読書の秋ですから。

帰宅ラッシュに挟まれて、午後九時帰還。了。