Vol.01のつづき。
『TUGBOAT 10 Years』(美術出版社)刊行記念トークショー
「TUGBOATの10年、その“航海記録”」
でのトークを書き起こします。
(速記を起こしているので、僕の要約や言い換えが含まれます。
正確じゃなくてごめんなさい)
質問コーナー。
会場のお客さんから事前に集めた質問用紙から、
司会の川口さんが気になったものをピックアップ。
川口さん:
「質問。岡さんが若い頃に影響を受けたものを教えてください、だって」
岡さん:
「影響‥‥?高校時代に俳句を書き合っていた、小田嶋くんかなぁ。
彼のことは別の所で連載でも書いた(第50回参照)けど、
小田嶋くんには圧倒的な才能を感じたんだよね。
俳句も上手いし文章力もすごいやつで」
次の質問。
川口さん:
「この10年でやめたことを教えてください、だって。」
岡さん:
「やめたこと?お酒とか?ないなぁ。もともと飲めないし。
う〜ん、逆に10年以上つづけていることはあるけど。
毎日100字日記。誰に見せるでもなく書いてるから、
僕のつぶやきは閉じてるんだよね(笑)」
多田さん:
「俺もない」
麻生さん:
「ない」
川口さん:
「ないってことで(笑)」
川口さん:
「じゃ、どんどん行きます。次の質問。
‥‥みんな質問がムズカシイんだよね〜。
ない方がいい広告を振り向かせるためには、
どうすればいいでしょうか?だって。どうすればいいの?」
岡さん:
「かっこつけてると難しい。でもかっこ悪いと話も聞いてくれない。
本当のことを言いながら、ブザマにならないようにする。
あらゆる表現は、みんなでマーケティングして
計算されたものよりも、ある個人の、熱の高いものがヒットする。
「念」みたいなもの。
それから、(そのプロジェクトに)求心力のある人がいるかどうか」
多田さん:
「広告が必要不可欠じゃないことをまず自覚する。
どうすれば愛されるかは分からないけど、
どうすれば嫌がられるかは分かるから、
嫌がられることはやらない。
2回目に会ったときにも話を聞いてやろうと思えるか。
あと、自分で自分を褒めないこと」
麻生さん:
「説明すれば理解してもらえる、というのは間違い。
言わない方が伝わることもある」
川口さん:
「はーい、じゃ、続いて。
これからチャレンジしたいことを教えてください」
岡さん:
「あと10年経って、今のクオリティよりも質の高いものを
出していきたい。量はいいけど、質は上げられる」
多田さん:
「もう1回、映画をやりたいですね。
みんなが許してくれたら‥‥(チラリと岡さんを見る)
次は静かな、人の気持ちに焦点を当てたものをね」
麻生さん:
「今の広告より、もうひと越えできた、を連続で行きたい」
川口さん:
「ほんとね、この10年よく持ったなと思います。これからもね」
僕のメモは以上で終わります。
川口さんの口調は脳内再生で書きました。
会場で聞いていて、この人はTUGBOATの「母」なんじゃないか?
と思いました。最も大らかで、全体を見渡している(司会だし)。
オフィスのテーブルの話とか、いくつかのエピソードを
こぼしていますが、メモってないので書けません(汗)。
たくさんの言葉をもらって帰ることができました。