ILLUSION


まずはこちらの動画をご覧ください。

Beyonce – Who Run The World Girls Performance
At BillBoard Music Awards 2011

 

ブラボー!度肝を抜かれました。パーフェクトです。

 

先日の少女時代 FIRST JAPAN TOURでも、華奢な9人のメンバーがステージを縦横無尽に駆け巡り、僕ら観客の目を愉しませてくれましたが、そこでも「自分の影」と踊るように見えるシーンや、9人の影が文字通り影武者となって本体(本人)から分離して動き出す演出など、非常にトリッキーな仕掛けが満載でした。

 

しかしこのビヨンセのスクリーンを活用したパフォーマンスでまず思い出されるのは、Perfume 東京ドームLIVEでの「10人のかしゆか」です。

10人のかしゆか
10人のかしゆか

ビヨンセのスーパーパフォーマンスが行われるより半年も前に、ファンの誰もが夢見た演出をやってのけてくれました。って、そっちに話の矛先を向けると止まらなくなるので自重するとして‥‥。

 

生身のダンサーと息を合わせるよりも、“スクリーンに映し出された自分”との共演の方が大変なのは素人でも分かります。合わせる“息”が感じ取れないのですから。血の出るような練習でタイミングをたたき込む以外にないぶん、LIVEに来ている観客としては、LIVEだからこそ体感できる手の込んだ演出に拍手喝采です。

その時の拍手は、もはや歌へのものではなくて、まるでひとつの大がかりなマジックを堪能したようなイリュージョンへの喝采。LIVEの醍醐味です。

 

いつか「3Dホログラムの“分身”と踊るかしゆか」も見たい。

CV01 Hatsune Miku – World is Mine Live

 

5万人の観客の前で歌い踊っているのは1人です。そのOne and Onlyな存在をより大きな存在へと見せるイリュージョン的手法は、大舞台ではなくてはならないものかもしれません。そしてそれは技術の進歩と共により高度になっていく。クリエイティブにテクノロジーが切っても切り離せないことを物語っています。

 

考える方は大変でしょうが、音楽CDが売れないといわれる今、LIVEに「百聞は一見にしかず要素」があるかどうかは非常に大事。なにかすごいものを見て誰かに説明するとき、皆が説明上手ではないので、「モニターにビヨンセがいっぱい出るんだけど、あ〜もうとにかく見て!」と言わせられたら勝負ありです。

 

ゆくゆくは、映像が出るツアーTシャツに演者が“瞬間移動する”なんてこともできるようになるかもしれません。気づいたら観客もマスゲームに参加していた、みたいな。そういうのを3階席から見てみたい!


tacrow
伊藤 拓郎 / Takuro ITO (April 12, 1980~) 2006年:武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。 同年:博報堂アイ・スタジオにてプランナー/コピーライター職。 2012年〜:株式会社BIRDMANにてインタラクティブプランナー/ディレクター職。 2017年〜:株式会社某広告代理店にてデジタル・プランナー/コミュニケーション・プランナー職。 広告と映画と写真とあーりんをこよなく愛する37歳