真相不明

大学の先輩から「野田凪が死んだらしい」とメール。

うっそ!?

Googleニュースで検索しても、そんな記事は
どこからも配信されていない。

だけど、メールのリンク先には「Nagi Noda passed away 」と
書いてあるし、ブログなどでは「野田凪 死亡」で
いくつかヒットする(が、少ない)。
 ↓
野田凪氏、死去

交通事故の合併症?

タレントなどではないにしても、広告界では有名人。
ニュースになっていないことが不思議。

生きてるんじゃない?と思えてくるから。
そういう「企画」を発案しそうな気がするから。
金正日の逆バージョン。

本当なら、ご冥福をお祈りします。

 

追記

〜2007年9月21日に本人によって書かれたmixiトピックより〜

おひさしぶりです。
わたし、事故にあってしいまい、3ヶ月入院し、2ヶ月リハビリしています。
もうすぐ退院です。事故で人生が大きくいい方向に新しく変わりました。多発骨折で8回も手術しました。いまはスタスタ歩けます。先生たちが奇跡なんて言ってます。左かかと、骨盤、左もも、左手、あご の複雑骨折等です。でも前より強くなりました。神様が助けてくれたんだなあと思います。仕事もしてるんですよ。

そこにある必然

「最近の広告のなかでは、SoftBankのプププっていう音が1番やと思う」

とブログに書いている人がいた。

納得。どんなクリエイティブよりも企業の気配を察知させられるあの音。

心を鷲づかみにされるグラフィックもなければ、心を打つコピーもない。

けれども、

プププッ=SoftBankって刷り込みは他社ケータイを使う人にも認知済みだし、着信を知らせるという機能性がちゃっかり“必然”でもあるし。プププ。

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

先日、カンヌ広告祭の報告会に出席した。

その中で、サイバー、チタニウム両部門でWグランプリに輝いたUNIQLOCKの制作者、田中耕一郎さんのビデオインタビューが紹介された。

「PC上で、“そこにある必然”をつくればコミュニケーションとして強いんじゃないかと考えた。それが時計だった」

なるほど、“必然”ほど強力なものはないのかも。

生活や風景にとけ込んでいるものは誰も排除できないし、受け入れていることを意識することもない。

そのスキマに入れるか否かは、ほんと微妙。
センスとか仕上げ力とかがモノを言う世界。

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

田中耕一郎さんのことばの続き。

「けれど、時計とUNIQLOがどう結びつくのかなぁ?って。
 ある日、UNIQLO+CLOCKでUNIQLOCKという言葉を思いついて、すべてがパッとつながったんですよ」

言葉が突破口を開いた。
それも印象的なエピソードだと思った。

DRY IN MOTION


DRY IN MOTION

UNIQLOは間髪入れない。

サイトを見て「コレ欲しい!」とは
なったことないかも。それでもOK。

ゴールの置き場をブランディングに特化してるんだと思う。

 

Webでも、広告ならゴールはひとつにすべき。
あれもこれも詰め込められる、なんて幻想だ。

その点、UNIQLOはドライ。

応援団長・佐々木宏

ggg(銀座グラフィックギャラリー)にて、

『がんばれニッポン、を
 広告してきたんだそう言えば、俺。
 応援団長佐々木●宏』展

を観る。

 

シンプルで強いアイデア。
見る人へ鮮烈な印象を残す数々のTVCMや新聞広告など
メジャーな広告キャンペーンを次々に世に送り出し、
ヒットを連発するクリエイティブディレクター、佐々木宏。

今回の展覧会では、広告一筋30年、CD佐々木宏のこれまでの
仕事を通し、キャンペーン広告の進行や創造過程、その中で
果たすクリエイティブディレクターの役割、広告が果たす効果、
広告という仕事の面白さや魅力をご紹介します。

数多くのTVCM映像、新聞やポスターなどのグラフィックにより、
表現・検証するとともに、企業や商品を応援することを通じ、
それがニッポンの応援にもなり、ニッポンのブランド活性にも
なっているという視点でプレゼンテーションしていきます。

 

いやあ、面白かった!

一見大げさな展覧会タイトルは、観ているうちに
まったく大げさとも言えない気になってくる。

この人の手がけるCM、グラフィック、コミュニケーションは
どれも一篇の「作品」と呼べる水準なのに、機能する「広告」
であることが大前提で、バランス感覚が卓越している。

浜崎あゆみが歌うBOSSも、LIVE/中国も、そうだ京都、も、SMAPも、
ぜんぶ日本の応援コマーシャルになっているんだ!という15秒回答集。
分かりやすいところではTSUBAKIとSoftBankの犬のお父さん。最強。

アイデアは最終的には人柄、人間力に結実する!とは恩師N島信也氏の
お言葉だが、佐々木さんの人柄が伝わる文章にすっかり魅せらた。

 

大学の先輩(現デザイナー)が話してくれたことも思い出した。

佐々木さんのプレゼンって、他がものすごくダメに
 見えるプレゼンテーションなんだって。怖いよね‥‥

SoftBankの「=」、
ANA「ニューヨークへ、行こう。」、
資生堂TSUBAKI「日本の女性は、美しい。」。

競合他社以上に大きな概念、メッセージを「ずっと以前からあった」
かのように投げかけ、他を寄せつけない。
なるほど、怖い。

 

帰り道、ギャラリーG8で『JAGDA新人賞受賞作家作品展2008』も鑑賞。
世界のKitchenから」も「UNO」も、同年代の人の仕事なんだなぁ。

『批評』

『広告批評』天野祐吉さんのことば。
ラジオの内容を起こしてみました。

 

世の中の言葉でね、本質的なるものと違う風に解釈されて毛嫌いされている言葉のひとつに“批評”ってのがあると思いますね。

僕の考える批評っていうのは、対象を捕まえてあーだこーだとけなすことじゃなくてね、基本的には対象をほめることだと思ってるんです。ほめない批評っていうのはあまり認めない。
ただそのほめ方がどれだけ本質につながっているかどうかが問題ですよね。

で、書いた人(批評される対象者)も気がついていないところでほめなきゃいけないというのが難しい。書いた人が得々としているところでほめたんじゃバカみたいなんですよね。向こうの手に乗るだけのことで。
書いた人も“え?俺そんなことまで考えてなかったなぁ、そうか俺エライんだなぁ”っていう風に思ってもらうところまで書かなきゃ批評にならないって思うんですね。

暗に“ここまで考えなきゃダメなんじゃないの?”ということを上品に伝えられると、言われた人は次からそのことを分かってつくる、今まで無意識にやっていたことが今度は意識的につくるようになるから、もっといいものが出てくるかもしれない‥‥という期待を込めて書くんです。

ただ、あんまり理詰めで言っちゃうとかえってその人が楽になってしまう。無意識だからこそいいという部分もあってね。
その辺の微妙さが非常に難しいところだと考えてますね。

 

対象を育てるだなんてそんなエラそうなことは思ってはいないけど、なんかその人の役に立ちたいという思いですよね。
だから、嫌いな人のことを批評はできないんですよ。まず好きであることが僕の場合の批評の出発点。

“好きなのにあなたはどうしてこうなのよ、もっとよくなるのに!”と。って、女言葉で考えてるわけじゃないですが(笑)

 

media CLUBKING 茂木健一郎氏との対談より)

10年来の読者より

『広告批評』公式サイト「お知らせ」より。

とてもショッキングな話だ。

思えば1998年の春、愛媛の片田舎では売っていなくて、
唯一扱っていた松山の紀伊國屋書店まで通って買っていた。
最初に見つけたときは運命的な出会いを感じたもの。

高校で「広告」に興味がある人間なんているはずもなく、
当時勢いのあった「富士フイルム」や「サッポロ黒ラベル」に
独り思いをはせ、キムタクの「JRA」に胸躍り、NIKEにしびれた。

誌面にはPS2やペプシ(ペプシマン!)のCMやグラフィックを
つくった人のインタビューが読み応えたっぷりに載っていて、
そこで彼らスターの存在を知った。箭内道彦もまだスリムな頃。

えーーー、終わっちゃうの?

この雑誌がなかったら僕は広告業界に進もうなんて
思わなかったかもしれない。これほどメッセージを持って
編集されている月刊誌はないと思う。

それなのに、えーーー?

偶然にも、大学のゼミの同期が編集で働いている。
再考していただけませんか?

 

広告批評
http://www.kokokuhihyo.com/

The barbariangroup

インタラクティブ広告の領域で最も刺激的なキャンペーンを展開している「バーバリアン・グループ」のCEO、ベンジャミン・パルマー氏のセミナーに参加しました。

 

▼サイト上でさまざまな単語を入力すると画面上のチキンがその単語に応じた動きをし始めるという「Subservient Chicken(従順なチキン)」。
 

▼女性の胸元をチラ見するだけという、ビールメーカーのアホな ゲーム

▼ビールの大砲をYoutubeで流す「だけ」のBeer Cannon

▼旅客機の機体名をネット上から募集して、実際に機体にスプレーするVirgin Americaのキャンペーン。

 

その他、マジメなものから一見バカバカしいものまで、あくまでその企業に沿った「ブランディング」と「オーディエンスフレンドリー」という立場から考えられたクリエイティブをたっぷり紹介してもらいました。

 

英語のジョークに会場がわっと賑わうことが何度かありましたが、うーん、わからん、English(何でみんな分かるの!?)。

ただ、僕らWeb制作者がお客のことを「ユーザー」というのに対し、パルマー氏は「オーディエンス」と呼んでいたのが印象的でした。彼のアイデアの志向をとても象徴している。

 

ところで、そのバーバリアン・グループが独自に作ったiTunesビジュアライザがかなりかっこよかったです。

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=wFJjoiNEbdw&rel=1]

 

「Appleのデフォルトのビジュアライザがクールじゃなかったから、自分たちで作ってしまった。音楽のダウンロードとセットで落とせるような、ミュージシャンとコラボした販促ツールにできないかと提案中」

だとか。

ここからDLできます。オススメ)

ただ作るだけならセンスある学生でもやってしまいそうだけど、あたらしいビジネスモデルとして捉えているところが違う。また、業界の垣根を越えた発想の自由さにも舌を巻きました。

 

どんなアイデアも最後は商品スペックの“自慢”へと落とす日本の悪しき常識(=自分の仕事)にイライラしていたので、どのケーススタディも“真っ当”すぎて目から鱗でした。

「クライアントのブリーフィング(与件)はよく読む。その次にやることは、
 ブリーフから離れること。オーディエンスにとって何がフレンドリーかを
 考えることだ」

文化の違い、ですませたくないなぁ…。 がんばらねば。

バーバリアン・グループ
http://www.thebarbariangroup.com/v3/

青山「書く」院大学

宣伝会議 スペシャルカレッジ
青山「書く」院大学@青山学院大学に参加した。

日本を代表するコピーライター、プランナー、
クリエイティブディレクターたちが青学に集い、
広告にまつわる18の講義が繰り広げられる。

林真理子さん、秋元康さん、眞木準さんの講義と
児島令子さん、佐倉康彦さん(恩師)、中村禎さんという
3大コピーライターによる授業がとくに興味深かった。

 

「いかに気付くか」
「嘘はいいけどズルはダメ」
「楽になる、自分事として書く」

 

どうでもいいけど、安齋肇氏が53歳だったとは!

秋元氏の話が面白かったのだが、
長くなるのでつづきはまた今度。

第44回宣伝会議賞

sendenkaigi第44回宣伝会議賞の贈賞式に出席しました。

応募総数20万624点の中からファイナリストの14人に残ることができ、知らせを受けてから約1ヶ月間、悶々としながらこの日を待ち望んでいました。

 

僕の書いたコピーは、

 

「夢みたいなことばかり言ってんじゃないよ、
日本語で。」

日本英語検定協会

 

協賛企業賞受賞者60名の発表の後、いよいよファイナリストの名前が読み上げられます。

最初の「奨励賞」で自分の名前が呼ばれました。

ここかー、というのが最初の感想。もっと上まで行って欲しかったから。

だけど、公募の規模を考えれば初応募にしてここまで進むなんて快挙です。と、自分で言ってみる。

 

その後、コピー部門、CM部門、準グランプリ、そしてグランプリの氏名が各審査員に呼ばれました。グランプリは明治チョコレートのコピー。

ずるいよ、チョコ食べてるときに、そんな話するの。

これは、僕には書けないなぁ。脱帽。

壇上では、電通のコピーライター、中村禎さんより賞状とメダルをいただきました。がっちり握手。

 

続いて、パーティー会場へ移動。
作品の課題を出してくれた方々に直接会い、僕が書いたコピーの生い立ちや思いなどを喋り、コピーが載ったプレートの前で記念撮影。

MC木佐彩子さんが祝電を読み上げるあいだは審査員の小野田隆雄さんとお話をしました。

恋は、遠い日の花火ではない。

で有名な名コピーライターから、思いもよらぬ賛辞。

「賞は強い言葉に与えるべきだ。君ともう一人が良かった」

‥‥このとき再び、受賞の事実と喜びをかみしめました。
あぁ、けっして、遠くない!

いただいた言葉は一生の糧にします。
(もう一人って誰だ?)

ありがとうございました。
遠い日の花火にならぬよう、また来ます。

宣伝会議賞ファイナリスト

去年の秋、『宣伝会議賞』
というものに応募しました。

今回で44回目を迎える「宣伝会議賞」は、
広告表現のアイデアをキャッチフレーズおよびCM企画で競う、
日本最大規模の公募広告賞です。
(中略)
歴代の受賞者には、糸井重里氏、林真理子氏をはじめ、
現在クリエイティブの第一線で活躍する方が名を連ねます。

<第44回宣伝会議賞 応募概要より>

 

今日、2次審査までの結果が載った3/1号が発売されました。
書店でめくってみてください。僕の顔と名前が載ってます。
約20万本の応募作から最終選考に14人が絞られました。
その中に、僕も、います。

二次審査の段階で通過率0.3%!だったそう。
いま、広告の仕事をしていますが、自分の名前が
何かに載ることは基本的になく、もちろんお仕事とは
違うけれど初めてのことで、感慨もひとしお。

 

入選した喜びも大きいけれど、他の応募作品を見るに
「みんなスゴイ!負けた…」と早くも落胆しきりです。
が、贈賞式(結果発表)には胸を張っていこうと思います。

式は来週の金曜。久々にスーツ着ます。

ひとつ上のチーム。

ひとつ上のチーム。』という本の
刊行記念トークショーへ行ってきた。

コピーライター・眞木準
アートディレクター・副田高行
コピーライター・前田知巳
(敬称略)

お三方のうち、ふたりは大先輩に当たる
(と言っていいのかどうか…まいっか)。
まじめすぎず、ふざけすぎず、面白い話を聴けた。
眞木さんのファンになってしまった。

 

青山ブックセンターに行くまでの道のりは
クリスマス前の買い物客でごった返していた。
表参道がゴッサムシティに見える。

 

3年ぶりにMacを買い替えた。
なんと1年前の昨日もデカい買い物をしていた。
こと買い物に関しては、進歩というものがないようだ。

スラムダンク

スラムダンクが一億冊を突破。

漫画『スラムダンク』単行本が一億冊を突破し、
十日の新聞(朝日・毎日・読売・産経・東京・日経)に
大々的な広告が載った。新聞を取っていない僕が
そんな時事ネタを知るはずもなく、久々に会った彼女から
話を聞いて初めて知った。

僕の彼女は週刊誌に全部目を通す人で、
マンガのことなら何でも知ってるよ的な人。
で、作者・井上雄彦のHPに載っているという、
新聞広告のダイジェスト版を見せてくれた。

彼女は「新聞買い占めとくんだった!」と後悔していた。

そういえば先日も、漫画喫茶に行って
「お薦めのマンガない?」とメールしたら、間髪入れず
「スラダン」と返ってきた。デスノートを読んだけど。

その井上先生のHPに行くと、スラダンについての
思い入れを書き込んで人から人へパスしようっていう
コンテンツがあって、『バガボンド』を読んでいる彼女の
傍らで、ぼくは読んだこともないスラムダンクの感想を
デタラメに書いて送信した。

「忘れない、彼等の熱い勇姿を」

すると、バスケの試合をしている花道(このくらいは知ってる)らが
画面上でぎこちない動きを見せ、しばらくして客席が現れた。
そこに、メガネをかけた青年が。

…僕である。
青年にマウスのポインタを乗せると、出た。
「忘れない、彼等の熱い勇姿を」。すかさず彼女に見せると、
かなり本気で罵倒された。

読んだこともないのに適当なこと書くな!
それより子供の頃ジャンプ読まずに育ったなんて非国民め!
スラムダンクも知らずによくいじめられなかったな全く!

とな。

 

他の観客にもマウスを当てる。
「安西先生最高ですっ!」「11番、僕も付けてます」
「僕にバスケを教えてくれた作品」「リョータLOVE」…etc.

井上雄彦のマンガなら、『リアル』は持ってるんだけど。

 

「安西先生って誰?11番ってどういう意味?リョータって?」

そう聞いて以来、彼女の目に侮蔑の念が
垣間見えるようになったのは、錯覚ではないと思う。

NoReason

コカ・コーラのCMが変わった。

スカイダイバーがわらわらと出てきて、
まるでアサヒ・スーパードライか?と思わせる映像とエアロスミスの歌。
決め手に「スペシャルマジック!コカコーラ」。

ふーん。

 

これまで、コカコーラといえば「No-Reason」だった。
「ノーリーズン・コカコーラ」。「理由なんてない」と言い切る爽快感。

友達の友達が、就活でコカコーラボトラーズの就職面接を受けたとかで、
そん時に質疑応答で「我が社を受けた理由を聞かせて下さい」と言われた。

そこで一言。

「NoReason」

まさにその一発でその人は採用。コカコーラの社員になれたんだとか。

この場合、すごいのはどっちなんだろう。
ま、どっちも強者だ。「スペシャルマジック」じゃなくてよかったとも思う。

 

友達の友達って誰よ。ていう話は無しね。

寒くても笑顔。