風深


深夜、彼女が来るというので待っている間にレンタルの洋画を見た。

「ブラックホークダウン」。
ソマリア紛争でアメリカの軍用ヘリが墜落して、泥沼の地上戦に突入する実話。

かなり重い描写が続いた。
イラクより凄まじいというセリフがあったと思うが、今のイラクを垣間見る思いだった。

戦場の壮絶さを描く映画は多い。
が、この映画は1993年の国連介入や米軍をモチーフにしているので、
第二次大戦などの歴史とは違った今の現状を多少なりとも感じることが出来る。
振り返って犠牲者の数で言えばイラクの方が多いわけで、そんな中に日本人が
行ったんだろうかと考えると、大丈夫かな?と普通に思った。

とにかく容赦がない。
ソマリア民兵も米兵もなく、人が死ぬばかり。肉が飛び、声が切れる。

何とも言えない気分になり、待つのを止めて寝ることにした。

彼女には来てもらうのを断った。


投稿者: tacrow

伊藤 拓郎 / Takuro ITO (April 12, 1980~) 2006年 武蔵野美術大学 造形学部映像学科卒業。デジタル系広告制作会社を経て、2017年〜広告会社にてデジタル・プランナー/コミュニケーション・プランナー職