小林賢太郎ライブ
POTSUNEN 2011
『THE SPOT』
神奈川芸術劇場で観劇してきました。
小林賢太郎。
片桐仁とコンビで笑いのるつぼへと引き込むコントユニット・ラーメンズの脚本、演出、出演を手がける人。POTSUNENは、小林氏が一人で全てをみせる、ソロコント・プロジェクト。
小林賢太郎=ポツネン氏。
好奇心旺盛で、几帳面で、器用で、不器用で、だじゃれ好きで、用意周到で、突拍子もなくて、ひとを驚かすのが好きな人。=小林賢太郎。なんだなぁ。
一挙一動が面白く、愛せるキャラクター。でもラーメンズの笑いとはすこし違う。佇まいが。最近作の『TOWER』とは着目点が近しい気はしたけど、モジャモジャ怪優がいないぶん、氏が矢継ぎ早に生み出す「現象」への笑いが純化されていると思いました。
POTSUNENシリーズの最高傑作と評されている『SPOT』をパワーアップさせて再演された『THE SPOT』は、ラーメンズファン歴10年の僕(と奥さん)にとっては初のソロコバケン体験。観劇後のアンケート用紙には、こう書きました。
面白いって、美しい!
美しいって、面白い!
そうなんです、ポツネンのコントは笑いだけじゃない。
計算され尽くした美しさがある。
まず、あれがこうなってこうなるから面白い!って、なんて美しいんだろう。と感嘆する。そして、ピタッとはまった美しいプロットに、思わず笑みが浮かんでくる。じわじわ来るというやつ。
もちろん、ぷっと吹き出す笑いも随所に仕掛けられている。そう、仕掛け。マジック。イリュージョン。小林賢太郎の得意とするもの。パントマイムも含めて、彼の技が観客を虜にします。そういえばロビーのお花に「マギー審司」の名前を見つけたときは妙に合点しました。
「コントの領域を知りたくなったのです」という挨拶文が象徴するように、実験的な作品が多い。この場合のコントとはお笑いとしてのそれより本来の意味である「寸劇」の意味合いが強く、笑いとも演劇ともつかないラーメンズの芸風同様、コント内容にマジックやハンドマイムがあるなど、カテゴライズが難しいものとなっている。
(Wikipedia『POTSUNEN』より)
なるほどね。
家に帰って、会場で買ったパンフレットをぱらぱらと。
最後のページに、ポツネン氏もとい小林賢太郎の〆の挨拶が書かれていました。
「子供の頃からそうでした。
美しいものが好きで、
不思議なことが好きで、
笑っている人が好きでした。
その全部を僕に見せてくれるのがポツネン氏です。
これからも彼と一緒に、
より美しくて、よりちょうど良く不思議で、
より可笑しな世界を目指していきたいと思います。」
「美」というワードが創作者ご本人からも出ていたことに嬉しくなりました。分かってるねぇ。いや逆だっつーの。
今日の公演は収録用のカメラが入っていました。氏いわく「YouTubeに15分割してアップします」とのこと(冗談)。
生で、あの人とあの人に観てほしい作品です。
当日券も出ていますし、東京公演も一部eプラスでチケット追加販売がされています。ぜひ。
http://youtu.be/pHvy5pj2Hho
(こちらは過去作品『DROP』より)