神戸、結婚、式。

16歳。
同じ高校の同じクラスに入り、同じ美術部
いちばん仲が良かった友だち。

27歳。
花嫁は明らかに高校時分より痩せて(ダイエットして)、
あの頃わーきゃー言っていた男の子とは違うタイプの
優しそうな男性と腕を組んで、幸せそうだった。

 

下校中に市を流れる大きな川へ寄り道したこと、
退屈な世界史そっちのけで手紙を交換したこと、
僕が失恋したときに一緒に悲しんでくれたこと。

あー青春。カラオケの映像のように思い出される。

でも、みんなで旅行をしたとか色恋沙汰があった
とかではなく。キホンおしゃべりで、僕は聞き役。

披露宴の席でそんなことを思い出していたら、
同じテーブルの新婦の弟が号泣していた。

家族に宛てた手紙って、そりゃ泣くわなー。
あのストレートな書きっぷり、昔と変わってない。

 

ともあれ、親友が結婚した。

冬の神戸の夜景と白いウェディングドレスの
コントラストは一生忘れないと思う。

呼んでくれてありがとう。
会場では言えなかったけど、すごく綺麗だった。
おめでとうございます。

 

披露宴が終わって、三宮のホテルに戻り、
一緒に出席していた同級生のハナちゃんと
朝方まで語り合った。

僕の中での式はここまで。


投稿者: tacrow

伊藤 拓郎 / Takuro ITO (April 12, 1980~) 2006年 武蔵野美術大学 造形学部映像学科卒業。デジタル系広告制作会社を経て、2017年〜広告会社にてデジタル・プランナー/コミュニケーション・プランナー職