アンドリュー・ワイエス展に行く。
『ミレイ展』『大琳派展』に引き続き、
美術の教科書で親しんだ作品の鑑賞。
ふらっと出れば観に行ける東京が好き。
まず、会場に設置された挨拶を読んで驚いた。
ワイエスさん、ご存命なのだ。91歳。
失礼ながら、歴史上の巨匠と思いこんでいた。
琳派展のごった煮展示とは対照的な、
ひとりの作家の変遷を追うシンプルな構成。
展覧会のポスターにもなっている「火打ち石」に
足が止まる。数点の「火打ち石のための習作」にも。
この、同じモチーフを何枚もエスキースしていく流れ、
かたちづくる過程が、創作を追体験するようで愉しい。