「雑誌の気骨 Vol.1」のつづきです。
雑誌対決!
『広告』×『Libertines』×『ROCKS』
3誌編集長トークセッション
3誌のアートディレクターさんも交えた第2部も
非常に興味深い内容だらけだったのですが、
それらは思い切ってバッサリ省略し‥‥
(ごめんなさい)
僕が最も琴線に触れた言葉のメモを書き起こします。
あ、あくまでメモをその人が言った風に書いているので、
語尾や言い回しは正確ではありません。
河尻さん
「編集と広告は近くなっていく。
オノ・ヨーコさんの特集に川久保さんが関わってきてオノ・ヨーコ/川久保玲というシナリオの特集になったROCKSのように、時間軸を持ったシナリオづくり、組み合わせの妙‥‥が生み出す驚き。それが編集。そこには紙もWebもアプリもイベントも関係ない。メディアが何でもアリで、壊れているから。その整理ができるのが編集者。
そこにブランデッドな要素を注入すると広告になる。だから、本来、編集者は広告が得意な人間なんです」
ひざポンでした。
「メディアの多様化」は
ずいぶん前から言われていますが、
スマートフォン(というかiPhone)の
爆発的な普及や、日本国内だけで
利用者数が1,000万人を突破したと
発表されたTwitterの急成長ぶりなど、
2010年になって本当の多様化が
一気に訪れているように感じます。
この先には「GoogleTV」なる謎のサービスも
待ち構えているようですし、来年の今頃は
地デジに切り替わっている予定だったり。
それを河尻さんは
「メディアが壊れている」と表現しました。
そんな本当の多様化の時代に
雑誌という“古風な”メディアの船員が
“脱藩”してメディアの太平洋に出たとき、
できることがようけあるぜよ!
今、太平洋は大しけじゃき、むしろ
泳ぎの得意な編集者には有利ぜよ!!
もちろん、脱藩しなくても雑誌の中で
できることもようけあるぜよ!ということだとは
思いますが、時代が編集者を必要としている。と。
3誌の編集長が、
『広告』‥‥刺激物としての雑誌
『Libertines』‥‥オルタナティブ、VS集合知
『ROCKS』‥‥情熱だけでできた雑誌、ロック
それぞれの言葉で「主観」をもった雑誌づくりを
大切にされていることもじんじん伝わるトークイベントでした。
「そうじゃないとできないよ」とのことでしたが。
メディア・ニュートラルになればなるほど
「主観」=骨がモノを言う、ということかな。
こんな熱のある話題になっていったところで、
質問タイムのトップバッターで投げかけた僕の質問が
「編集長になっていちばん変わったことは何ですか?」という
小学生へのお仕事紹介のQみたいな内容でごめんなさい。
(これはこれでものすごく丁寧に答えていただきました)
「今の雑誌はカルチャーに乗っかっているだけじゃないか?」
と言われた女性からの質問も、「好きな本は何ですか?」と
聞かれた女性の質問も興味深い回答を得られました。
(どうでもいいけど、もっとみんな質問した方がいいよ‥‥)
3誌の編集長と河尻さん、本当にありがとうございました。