欧文書体の専門家、小林章さんによる『フォントのふしぎ』読了。
デザイナーの人にはもちろん、そうでない方でも旅行気分で楽しめる本です。
“旅行気分で”というのは、小林さんの270点におよぶ豊富な写真とコラムが楽しくて、まるでヨーロッパの街並みや旧跡を訪れているような錯覚におちいるから。
ゴディバのロゴタイプってあんなにきめ細やかな変遷を遂げていたのか!とか、ヴィトンのフォントはたしかに高級感と恒久感があるね!とか、それらの発見が、街並みのスナップショットと小林さんの軽妙な“ツアーガイド”を通して丁寧に紹介され、まるで添乗員に案内される団体客のようにいちいち頷いてしまうのです。
人が創り出すものには、意図がある。そんな当たり前のことにちゃんと気づかせてくれる良書。街を見る目が変わります。
フォントといえば、大学生の時に見たこのムービーを思い出します。
ロゴってことでは、これも。
あと、フォントで絵を描く人の作品も。
僕に似合うフォントは何だろう?
小林さんに伺ってみたいです。