新天地の昼と夜

新居に移った日の雨降る夜、AM1時すぎ。
傘を差して、彼女と近くの自販機に行った。

コンビニまでちょっと遠いので今後もお世話になりそうなサントリー自販機。
おなじみの青いベンダーマシンにはなぜかワンダもバヤリースも入っている。

バヤリースを買おうとしたとき、耳に飛び込んでくる音があった。

女性が喘いでいるよ?

彼女と目を合わす。
耳を澄ます。
ビニール傘を叩く雨音がうるさく感じる。
その向こうに、自販機の奥の建物の2階の位置から、たしかに女の声。

耳を澄ます必要などないことに気づく。
街中にはばかるどころか「聞いて!」と言わんばかりの大声で、「あ」と「ん」が交互に発せられる。

 

「ちょ、これは・・・」
「大音量のハリウッド映画じゃない?」
「日本人だよ!」
「猫じゃない?」「人だよ!」

 

議論は白熱しつつ、目当てのものは買ってしまったので

「帰ろうか」

と言って足を家路に向ける。
いちいち言わなくていいことまで言葉にしてしまう。

「うん、帰ろうか」

その間もあんあんは容赦なく耳に入ってくる。

 

すぐ近くには斎場があって、昼間は喪服の行列をよく見かける。
引っ越したんだなぁと感慨深くなり、バヤリースを飲み干した。

Blue

限りなく昼に近い朝、
職場に行こうと自転車にまたがると
後輪に違和感を覚える。

あ、空気が抜けきってる。

…朝っぱらからパンク!?

と脱力した次の瞬間、マンションに駐輪している他の
数台も同じく後輪だけがへしゃげていることに気づく。

人が困るさまを見ることもできないのに
犯人は何を愉快に思うことがあるの。

 

病んだ人間の痕跡を感じて、いやになる。

Yellow

長かったお盆休みが明けた。

どのくらい長かったかというと、先週の
月曜からだから、土日も入れると10連休。

学生時代はその3倍以上もあったんだから、
このくらいで長いと思ってはいけない。
喜んではいけない。ほくそ笑んではいけない。

 

そしてまたエンドレス企画書作成の日々が。
ほら、喜ぶなかれ。

今さら開会式について思ったこと

お盆の間はオリンピック観戦も適当に、
引っ越しの準備にわたわた動いている。

夜の女子バレーはとくに集中して観る。
あとはダンボールに向かう日々で、腰が痛い。

 

天野祐吉さんのブログに
北京オリンピックのことが書かれていた。

 

石岡瑛子さんが担当した開会式の衣裳デザインは、
いかにも石岡さんらしい厚みのある出来でした。

アメリカ映画「ドラキュラ」の衣裳でアカデミー賞をとったほか、
海外でめざましい仕事をつづけている石岡さんを、
日本のジャーナリズムはもっと評価していい。

足跡の花火がCGだったとか、歌をうたった少女は口パクだったとか、そんなあげ足をとっているひまがあったら、石岡さんの仕事をきちっと紹介しろ、評価しろ、とぼくは思いました。

 

ほんとだなぁ。

開会式で石岡さんの衣裳は
「あ!石岡瑛子だ!!」と分かるだけの
色合いと重厚感をたしかに主張していた。

あの絢爛豪華な中国での開会式に日本のアーティストが
参加し、すばらしい仕事をしていることを、日本人は
メダル以前に誇りに思っていいんじゃないかな。

そしてその事実を日本のメディアは
もっと伝えてもいいんじゃないかな。

天野さんにまったく同感。

21:10 ダークナイトを見た

m_thedarkknightクリストファー・ノーラン監督『ダークナイト』、観た。

今年ナンバーワンの作品かもしれない!

話は文字通りダークだけど、スカッとします。
「映画を観た!」というカタルシスにおいて。

 

ヒース・レジャー扮するジョーカーがいい!

この人の狂気に満ちた振る舞いは、目的を持たず
見返りを求めない今時の“悪”を見事に現している。
映画の完成を前に急逝したことが残念至極。

そしてバットマンシリーズと言えば
ティム・バートンのきもかわいいゴシック様式な
イメージが濃厚だけど、こと今作はシリアス路線。

長年続き、愛されているアメコミキャラを
ここまでドラマチックに見応えのある内容に
料理した監督はすごい。

 

久しぶりに一級品を観た満足感を抱き、
いやあ、映画って本当にいいもんですね。
と酔いしれながら眠りにつきました。

奥歯に刺さった金魚の小骨が取れた気分。

ダークナイト
ダークナイト : 今度のバットマン「ダークナイト」はココが新しい!

23:30 ポニョを見た

「崖の上のポニョ」、について。

彼女に付き合う形で観に行きました。
うーん。な感じです。もやっとしてます。

 

最後まで誰にも感情移入できず、ただただ

・洪水の中、お母さんが5歳児に留守番を強要したり
・住民の反対を押し切って嵐の中を暴走運転したり・・・
・俳優が下手すぎだったり(一茂は意外と上手い)

にハラハラというか、腹が立ちました。

 

これは子どもを軸にしたファンタジーなんだ、と思っても、
その物語自体に大きな起伏があるわけでもなく、なぜこれが
大ヒットなのか理解できませんでした。つまんなかったです。

「宮崎アニメを批判するのはなんとなく刺されそうだけど・・・」
という前置きで、僕を映画館に連れて行った当人も首をかしげつつ

「私だめだったわ、ポニョ。これは私がダメなのかなぁ」

いやいやいや、そんなことないよ!
共感しあえたのはむしろ唯一の救い。

映画評論家の町山さん
「『夢』を撮った往年の黒澤明のボケっぷりが
 ポニョの宮崎駿にも見て取れる、ヤバイかも」
と言ってたけども、うん確かに。

 

“お口直し”に『ダークナイト』観てきます。

タモさんの弔辞

すべて白紙のアドリブだったのでは?とも言われている。
どっちにしても、すごい。以下転載。

 

弔辞

8月2日にあなたの訃報に接しました。6年間の長きにわたる闘病生活の中で、ほんのわずかではありますが回復に向かっていたのに、本当に残念です。

われわれの世代は赤塚先生の作品に影響された第1世代といっていいでしょう。あなたの今までになかった作品や、その特異なキャラクター、私たち世代に強烈に受け入れられました。10代の終わりからわれわれの青春は赤塚不二夫一色でした。

何年か過ぎ、私がお笑いの世界を目指して九州から上京して、歌舞伎町の裏の小さなバーでライブみたいなことをやっていた時に、あなたは突然私の眼前に現れました。その時のことは今でもはっきり覚えています。赤塚不二夫が来た。あれが赤塚不二夫だ。私を見ている。この突然の出来事で、重大なことに、私はあがることすらできませんでした。終わって私のところにやってきたあなたは、「君は面白い。お笑いの世界に入れ。8月の終わりに僕の番組があるからそれに出ろ。それまでは住むところがないから、私のマンションにいろ」と、こう言いました。自分の人生にも他人の人生にも影響を及ぼすような大きな決断を、この人はこの場でしたのです。それにも度肝を抜かれました。

それから長い付き合いが始まりました。しばらくは毎日新宿の「ひとみ寿司」というところで夕方に集まっては深夜までどんちゃん騒ぎをし、いろんなネタを作りながら、あなたに教えを受けました。いろんなことを語ってくれました。お笑いのこと、映画のこと、絵画のこと。他のこともいろいろとあなたに学びました。あなたが私に言ってくれたことは、いまだに私にとって金言として心の中に残っています。そして仕事に生かしております。

赤塚先生は本当に優しい方です。シャイな方です。麻雀をする時も、相手の振り込みであがると相手が機嫌を悪くするのを恐れて、ツモでしかあがりませんでした。あなたが麻雀で勝ったところを見たことがありません。その裏には強烈な反骨精神もありました。あなたはすべての人を快く受け入れました。そのためにだまされたことも数々あります。金銭的にも大きな打撃を受けたこともあります。しかし、あなたから後悔の言葉や相手を恨む言葉を聞いたことはありません。

あなたは私の父のようであり、兄のようであり、そして時折見せるあの底抜けに無邪気な笑顔は、はるか年下の弟のようでもありました。あなたは生活すべてがギャグでした。たこちゃん(たこ八郎さん)の葬儀の時に、大きく笑いながらも目からはぼろぼろと涙がこぼれ落ち、出棺の時、たこちゃんの額をぴしゃりと叩いては、「この野郎、逝きやがった」と、また高笑いしながら大きな涙を流していました。あなたはギャグによって物事を動かしていったのです。

あなたの考えはすべての出来事、存在をあるがままに前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は、重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、また、時間は前後関係を断ち放たれて、その時、その場が異様に明るく感じられます。この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。すなわち、「これでいいのだ」と。

今、2人で過ごしたいろんな出来事が、場面が、思い浮かんでいます。軽井沢で過ごした何度かの正月、伊豆での正月、そして海外への、あの珍道中。どれもが本当にこんな楽しいことがあっていいのかと思うばかりのすばらしい時間でした。最後になったのが京都五山の送り火です。あの時のあなたの柔和な笑顔は、お互いの労をねぎらっているようで、一生忘れることができません。

あなたは今この会場のどこか片隅で、ちょっと高い所から、あぐらをかいて、ひじを付き、ニコニコと眺めていることでしょう。そして私に「おまえもお笑いやってるなら弔辞で笑わしてみろ」と言ってるに違いありません。あなたにとって死も1つのギャグなのかもしれません。

私は人生で初めて読む弔辞が、あなたへのものとは夢想だにしませんでした。私はあなたに生前お世話になりながら、一言もお礼を言ったことがありません。それは肉親以上の関係であるあなたとの間に、お礼を言う時に漂う他人行儀な雰囲気がたまらなかったのです。あなたも同じ考えだということを、他人を通じて知りました。しかし、今、お礼を言わさせていただきます。赤塚先生、本当にお世話になりました。ありがとうございました。私もあなたの数多くの作品の1つです。合掌。

平成20年8月7日、森田一義

ストリートビュー


Googleマップの新機能「ストリートビュー」がやばい。

うちのマンション前でストリートビューをONにしたら、
玄関先で立ち話する大家さんと電気工事の兄ちゃん?の姿が。

プライバシーの問題は?犯罪に利用されるのでは?

といった記事がヤフトピに載った時点で
かなりのアクセスが集中している模様。重い。
マウスでぐりぐり。もはや、リアルRPG。

楽しい!

けど、たしかに芸能人の自宅とか
晒されたら本人は困るだろうなぁ。

大家さんはたぶん、Googleに
“採取”されたことに気づいていない。

http://www.google.co.jp/maps

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撮影車?

ファーストインプレッション


iPhoneを買って一週間。

数多のニュースサイトやブログなどで書かれる
「ここがダメだよ!」な点や不具合等について、
うんうんと頷き共感しつつも、もう手放せない。

・バッテリーが持たない
・文字入力が遅い、重い
・たまにアプリが落ちる
・コピペができない
・Flash未対応

など、改善してほしい部分はもちろんあるけれど。

電池以外は未来のアップデートでなんとかなるんじゃ
ねーの?と楽観視もしている。ソフトが軽くなれば
電池も今より長持ちするかもしれないし。

 

おサイフケータイやワンセグがないことは
個人的にはまったく問題ではなく、むしろ

・iPodやネットラジオを聴いたり
・外出先で仕事のメールをさばいたり
・添付資料のパワポをチェックしたり
・お気に入り動画や写真をストックしたり
・空き時間にPCサイトの記事を読んだり
・Google MAPで不動産物件を歩いたり

が手のひらでできる快適さはもう後戻りできなくて、
文字通りスマートフォンとして使えることがわかった。

あと、電話としてはスピーカーフォン機能と
イヤフォン&マイクでの会話が予想外に便利。
電波状況はなんとかしてほしいよ、孫くん。

 

このブログが僕の感想にとても近い。

つづく内見ツアー


一度きまりかけた新居の
契約が直前で白紙になった。

「未婚の同居の場合、どちらか
 一方でも家賃を納められるだけの
 経済力がないとNG」

というのが大家さんの見解。

経済力!!!か!

そんなの早く言ってよ-、というのが僕の感想。

 

というわけで、今週末は
ちょっと変な作りの建物(写真)を見学に行ってきます。

 

つづく

Debut

iPhone買いました。

SHIBUYA TSUTAYAにビックリマンの
DVDを返しに行った帰り道、量販店で
「緊急入荷」の札を見つけてしまい、買ってしまい。
ビックリですほんと。

 

つーことで、

携帯メールが変わりました。
関係ないけど来月には住所も変わります。
(電話番号は以前のままです)

 

iPhoneは生活に変化をもたらしてくれました。

まず、夢中になりすぎて
彼女が口をきいてくれなくなりました。
復旧にはしばし時間がかかりそうです。