謝罪会見

SMAP 草彅君の一連の騒動で、
案の定というべきか、総務大臣は
「発言撤回」をし、当然の流れのように
本人による「記者会見」があって、活動自粛。

あとはスタジオのコメンテーターが
好き勝手にこねくり回す、という風にすべてが
一巡した感があるけれど、いち視聴者の僕は、
あの会見をTVで見て、なんだか安心してしまった。

 

記者さんたちの質問は「お涙ちょうだい」や
「猛省を促す」や、もしかしたら「引退」へと
持って行くような、誘導尋問的な投げかけだったように
見えてならないんだけど、そのひとつひとつに答える
草彅剛個人はもちろん反省しつつ、でも決して
かしこまった謝罪ではなく、

 

「気持ちがふわふわして」
「気づいたら警察でした」
「慎吾と自宅で飲んだとき、パンツ一枚になったことはあります」
「(SMAPには)すぐにでも戻りたいです。でも~」

 

と、気持ちと事実を順番に、丁寧に、自分の言葉で
話していたように見えた。だから安心しちゃいました。
変に外の圧力で矯正されていないというか。

 

なにをやったか、今後どうするか、は
他人の僕の知るよしもありませんが、
なにかを起こしたときの人の言葉というものに、
興味があります。

TVでは「草彅さんは神妙な面持ちで~」なんて
常套句でナレーションしてたけれど、いやいや、
神妙ではあるけれど、ちゃんと草彅剛の空気に
なった上での、神妙すぎない会見だと思いました。

むりに大人らしさを作った杓子定規な謝罪会見を
見慣れていた身として、いたってふつーの言葉による、
正直なごめんなさい会見だったのかなと。

この辺は、受け止める人によって違うんだろうなぁ。

抑揚のついたカメラフラッシュに、「涙を押さえるぞ!」
という意図を垣間見た気がしたのも、僕の主観でしかなく。

 

一緒にTVを見ていた彼女は
「雰囲気づくりのための空焚きだったりして」
なんて言ってましたが、そんな仕込み記者おらんわ。


投稿者: tacrow

伊藤 拓郎 / Takuro ITO (April 12, 1980~) 2006年 武蔵野美術大学 造形学部映像学科卒業。デジタル系広告制作会社を経て、2017年〜広告会社にてデジタル・プランナー/コミュニケーション・プランナー職