「いい加減にして、読もうか」
と言って彼女は食べ終えたカレーの皿を持って立ち上がった。
流し台に皿を置き、水をさっとかけ、手を拭いて自室に入る。
部屋から声をかけられる。
「何部から読む?お薦めは3部からだけど、
選ばせてあげるよ」
え、上から目線?
長年なんとなく敬遠していた『ジョジョの奇妙な冒険』を、なぜか第3部から読むことになりました。
Perfumeかしゆかもハマっているジョジョ。
「ほらね!ジョジョは大人のたしなみなんだよ。
これを読んでいるだけでみんなと友達になれるよ。
天気と野球とジョジョの話は大人の定番だよ」
なぜに大人を引き合いに出すのかがよくわからん。
だが実際、彼女は仕事場で会う業者さんたちに
自分の手帳に貼っているジョースターのカードを
見られては「ジョジョお好きなんですか」と聞かれて
コミュニケーションが活発になるんだとか。
「かしゆかと街でばったり会っても困らないよ!」
ズギュゥゥゥゥゥゥン
がぜん、読みます。