「あなたは僕の太陽でした」

かつて、毒舌司会者として
お茶の間に親しまれ、現在は芸能界を
引退した上岡龍太郎さんの、
故・横山ノック氏をおくる言葉。

 

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=LR_xzF5CTaY&hl=ja&fs=1&rel=0&hd=1]

 

芸人を、話芸で、送る。

しかも、4分55秒、カンペも読まず、
だれることなく、故人の足跡をたどり、
人柄の伝わってくる内容で。

「1分で泣ける」とか「いい話」とか、
「観た人の98.5%が涙した!」とか、
そういう煽り文句が虚しく映るほど、
すごい。

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アナロ熊

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=bUMtQCPbTuc&hl=ja&fs=1]

仕事早いなぁ。

草彅くん降板につき
代打で登場した新キャラクター、地デジカ。
に対抗して(?)ネットで生まれたアナロ熊。
アナロ熊の生まれ方は超デジタル。

むしろ人間の不祥事を埋めるべく出てきたシカの方が
よっぽどアナログ感漂う気もしなくもない。
どちらにせよ愛されキャラだと思います、両者。

それにしても、アナロ熊は裸なんですね。

リッチであること。

時よ止まれ!

 

どうやって撮るんだろう?

 

21:9という、映画のシネスコサイズを黒帯なしにフルスクリーンで表示できる液晶テレビの、プロモーション用につくられたムービーのようです。カンヌ受賞。

 

それにしても、これだけダークなモチーフで電化製品の宣伝をするなんて、日本だと考えられないですね。

まず、大量殺人がNG。
次に、ピエロが怖くてNG。
ピエロがマクドナルドのドナルドに見えなくもないから配慮してNG。
液晶テレビと関係ないからNG。

でも映画の臨場感をそのまんま余すところなく見られますよ。それは例えばこんな臨場感でっせー。って話で、そんじょそこらの臨場感ではなし得ないレベルになってることが、この液晶テレビの広告になっている。

YouTubeではただの「すごい映像」ですが、メーカーのサイトに行くとその意図が伝わってきます。商品の肝である縦横比が変えられたり、高精細で再生できたり。

まあ、それを見ているのはノートPCだったりするのですが。

贅沢な商品を広告するには、贅沢な体験をプレゼントする。
日本だとTVCMありきの広告費の使い方をするものだから、こういった贅沢さってまだまだ少ないのが現状。贅沢な商品をアピールするためにスペックを並べ立てるのが常套手段で。作り手の僕が「日本だと」だなんて言ってる間はブレイクスルーできないんだろうな。反省。

それにしてもこの映像、制作費はいくら掛かっているんだろう?見とれてしまう2分間でした。

やっぱり、広告は貴重な時間をもらう分、「得した気分」を与えなきゃダメですね。

 

Carousel: A Cinema 21:9 Production

ぐるりのこと。

じんわり、染みいる映画だった。

木村多江、リリー・フランキー主演。
映画『ぐるりのこと。』を観る。

 

めんどうくさいけど、いとおしい。
いろいろあるけど、一緒にいたい。

 

ある夫婦の10年間が、モノローグもBGMも使わず
たんたんと、それでいて緊張感をもって描かれる。

主演の木村多江さんは、撮影中、ほんとうに
役を超えて自分も「うつ」状態になったそうだ。

 

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=5kdqcFCxT6c&hl=ja&fs=1&rel=0]

 

ふたりでお風呂に入るシーンが好き。
あれはふつーに痛いよなぁ。

脇役も豪華なのに、うるさくない。
美大出身のふたりという設定に、親近感を覚える。
リリーさんの佇まいが、素のままのようで可笑しい。

 

傍らにいるだけの夫が、妻の鼻水を拭いてあげる。

 

とってもいい映画です。

WATCHMEN

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=R3orQKBxiEg&hl=ja&fs=1]

『ウォッチメン』を鑑賞。

「Who watch the watchmen?」
(誰が見張りを見張るのか?誰がヒーローを監視するのか?)

アメリカVSソ連の冷戦を背景に、
X-MENのようなスーパーヒーロー、
「WATCHMEN」の活躍を描くSFバイオレンス。

と思いきや、単純にそれだけではない。

のっけからヒーローのひとりが殺害されます。
しかも、そのヒーローはニクソン政権に
心酔したメチャクチャな奴で、ケネディを
暗殺したり、ベトナム戦争で現地の人を
殺しまくったり、描写が半端ない。

もちろんストーリーはそこで終わるわけではなく、
正義を貫くためにどこまでやっていいのか?
ある悪を根絶やしにするために、星ごと燃やしてもいいのか?
‥‥誰がヒーローを監視するのか?みたいなことが描かれます
(星ごとというのはものの例えであってネタバレではないです)。

『300』の監督なので、暴力もSEXも超スロー、
歯が折れるシーンも“炎”が発射されるシーンも
容赦なく隠すことなく見せてくれます。

 

デート映画にはとうていなり得ないので
ヒットはしないでしょうが、『300』や『ダークナイト』を
面白いと思えた男子諸君は、ひとりで映画館に行くべし。

中学生時代にコミックの『X-MEN』を集めていた僕には
かなり衝撃的な作品でした。

WATCHMEN(米国版)
WATCHMEN(日本版)

HD

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=vP4BJVmjZq4&hl=ja&fs=1&rel=0]

これはHDモードで、フルスクリーンにして見るのが正解です。

 

フランス人写真家が撮った東京の空、だそうです。
息をのむ光景が広がります。

 

HDカムが一般にも扱えるようになった3~4年前、
まさに

「定点で街を撮りっぱなしの写真のような動画」

を作って展示しよう!と計画していたことがありました。

当時は映し出すモニタをレンタルするにもお金がなく、
計画はあえなく頓挫したのですが、今やYouTubeでも
細密なクオリティを配信できることに隔世の感を覚えます。

(※このムービーはキヤノンのEOS 5DMk2で撮られたらしい)

 

動画を主とした映像学科にいながら写真(静止画)を
勉強していた身として、動画なのか静止画なのかが
あいまいな部分での遊びを追求していきたい、
というのが僕の当時のスタンスでした。

1,000分の1秒を撮るのが写真なら、
動画を1,000倍のスローで流したらどうだろう?
とか、そんなことばかり考えてました。
そのためには、ハイビジョンの高解像度が必須とも
考えていました。そうしないと絵として持たないから。

ただ、動画で額縁(モニタ)に飾ると、それだけで
見る人は「尺」を意識し、「物語」を期待してしまう。
「これ、いつになったら何かが始まるの?」という構えで
見ようとするのです。それは僕の意図とは違うので、
そうじゃないですよ、と言いたいところですが、言えない。
なので、床面に映して、装置として見せるなんてことも
やりました。懐かしいなぁ。って、それだけの話です。

 

それにしても、かっこいいなぁ。
久々に映像を撮りたくなりました。

Let it Shine

Hondaインサイトの海外CM、
3回見たけどやっぱりかっこいい。

 

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=lyknI5_Wcqs&hl=ja&fs=1]

メイキングによると、コンピュータで
ひとつひとつのライトを制御しているようです。

 

Honda UKの広告は以前からレベルが高く、
iPhoneに保存しておきたいものがたくさんあります。

例えばこれ。

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=gjyWP2LfbyQ&hl=ja&fs=1]

 

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=XmePHwX_2-k&hl=ja&fs=1]

 

極めつけはカンヌでゴールドに輝いたこれ。

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=g2VCfOC69jc&hl=ja&fs=1]

 

しびれるなぁ。
どれも人の魂みたいなものを感じさせてくれます。

メディアはいま!!!!!!

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=vFok1fAAtNo&hl=ja&fs=1]

メディアレイピスト・宇川直宏氏
元2ちゃんねる管理人・ひろゆき氏
放送作家・倉本美津留氏

という濃すぎるメンツで行われた
放談会『メディアはいま!!!!!!』に参加した。

 

ネット以前のアヴァンギャルドな実験番組を元に現在のテレビとネットについて考えてみよう‥‥という趣旨で、「VHS録画チャンネル4.5(86年〜)」や「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ(86年〜)」「EX(エックス)テレビ(90年〜)」などの映像をYouTubeで(!)見ながらお三方がしゃべくり倒す2時間。

 

EXテレビが放送されていた当時、僕は小学3年生くらいだったのか。
オープニングをおぼろげに覚えているのは、親が見ていたのだろう。

改めてYouTubeやWikipediaで見てみると、倉本氏の言うとおり「今のバラエティ番組の企画のオリジナルが全て」詰まっている。「家宝鑑定ショー」は「開運!なんでも鑑定団」になり、「EX裁判」はダウンタウンの「ガキ使」で同様のコーナーがあり。他にも、今では放送できないコーナーも‥‥

 

低俗の限界
前半はスタジオに数名のヌードモデルが立っていたり、横たわる中でトークを繰り広げ、後半は上岡と紳助の2人がソファーに腰掛けて真面目なトークを展開する企画であったが、問題は2人の頭を挟むように全裸の女性(AV女優)が座っている点であった。ちょうど2人の頭が女性の股間を隠すような位置に来るように設定されており、不用意に頭を動かすと女性の局部が露出してしまうことから、2人が頭を動かさないようにしながら様々な行動を取る様子が奇妙な笑いを生んだ。

視聴率調査機のある2600世帯だけにおくる限定番組
視聴率の信憑性を調べる企画。視聴率調査機のある視聴者に「今から1分間NHK教育にチャンネルを合わせてください」と呼びかけた。当時のNHK教育は24時で放送を終了しており、チャンネルを合わせても砂嵐のみであったが、この呼びかけに応じた視聴者はNHK教育にチャンネルを合わせた。その結果、この時間帯はビデオリサーチの視聴率調査で最高2%、ニールセン社で最高5.9%(これは当日のNHK教育テレビで放送された全ての番組よりも高い数字であった)もの視聴率を弾き出し、ビデオリサーチ社からクレームが来る事態にまで発展した。また、この企画は1990年に日本民間放送連盟賞番組部門テレビ娯楽最優秀賞を受賞した。また、EX Osaka最終回では『視聴率ゼロに挑戦』と題して、「視聴率調査機のある方は今日この番組を見ないでください」とも呼びかけた。

(Wikipediaより)

 

すごすぎ。クレームもすごかっただろうなぁ。
でも、今こそTVはもっと「生」に戻るべきなんだろう。

「HDD録画もYouTubeもある時代で、
 TVって生以外にレアなものがないんですよ」

うんうん。
CDが売れなくなった現在、ライヴのできない歌手は生計が立たないという。
お客にライヴ(生)の体験を与えられる者だけが生き残れる時代。
TVも、スポーツの生中継が40%超えの高視聴率をたたき出す。

生ってクレームも増えそうだけど、逆に“健全”な気がする。

ネットもまた、生の有効性を取り入れていくと面白い気がする。
CMも生でやればいいんじゃないかな。TVができた頃のように。

Still Red Hot

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=KS_6HHQ7jOA&color1=0xb1b1b1&color2=0xcfcfcf&hl=ja&feature=player_embedded&fs=1]

 

今年25周年を迎えたヴァージンアトランティック航空。
その、25年前のデビュー当時のインパクトが描かれています。

エイティーズの再現度合いもさることながら、『スチュワーデス物語』を上回る迫力の赤い闊歩!100年に一度の大不況の今、当時のバブリーなパワーにあやかりたいってことかなと思ったり。輝かしい時代を描くのは“インナー(社員)向けに正しい”のかも。

 

まぁ、僕は日本のこっちの航空会社のCMの方が好きです。

 

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=4c5hSoxZ1Hg&fs=1&hl=ja_JP&rel=0]

 

そういえば、スカイマーク社は経費削減で制服を廃止してポロシャツで乗務するらしいけど、そんなことしたら新卒の応募は減るだろうなぁ。
もしや、それも織り込み済み?

out of noise

坂本龍一、5年ぶりのアルバムをリリース。
だそうです。サイトで試聴できました。
しかも、教授の生声コメント付き。

試聴時間は短いですがラジオ風でちょっとイイ。
あると思います、こういう試聴のアプローチ。
「私」に音楽を届けてくれている感じがする。

 

どのメディアでも、「語りかけ」がポイントなのかなぁ
と思う今日この頃です。

 

「out of noise」収録の曲「hibari」

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=FrgWYl-NPK4&hl=ja&fs=1&rel=0]

「out of noise」試聴

The T-Mobile Dance

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=VQ3d3KigPQM&hl=ja&fs=1]

駅で踊り出す人、人、人!!!

ニヤニヤしながら「えー?ちょっと何コレ〜!?」
みたいな反応を示す一般人‥‥かと思いきや、しれっと
参加するフェイントマンもいたりして、この手の
ゲリラ的撮影では秀逸の出来だと思います。

 

さて。
どんなにポジティブシンキングでも、
これを日本でそのままやるのは無理。

確実に「海外だからこそできる表現」てのがあって、
日本だと交通機関や自治体、警察の許可が下りない。
(無理矢理やるとこんなオチ。)

でも、いちばんの違いは

「公共の場でのジョークを笑えるか」

だと思いました。

なので、「笑ってもいい疑似公共施設」を用意することから
始めないといけないのです、日本人には。きっと。

 

それがニコニコ動画だったり個人個人のブログだったり、
最近ではヤフトピのコメント機能だったりするのかもしれませんが、
(個人ブログもネットに公開済みという点で公共エリアだと思います)
ジョークそのものはやっぱりリアルな空間で撮影・創作せねばならず、
しかもウェブの住人モードでは、人は大変に容赦がなく、手厳しい。

だから「採算が合わん」「叩かれるのがオチ」と、幻の企画に終わる。

 

もし、この動画と同じことを新宿駅でやったら
「企業のゲリラ広告で交通パニック」とバッシングされるかも。
だけどディズニーランドなら「手の込んだ新種のパレード」と
好意的に紹介されるかもしれない。でもそれじゃあつまらない。
世の中に流通しないから。

 

日本人なりのポジティブシンキングを練らないと。

Happy Up Here

ラジオでかかる洋楽が聞き覚えのあるアレンジで、
「ねえ、この曲すごいRoyksoppっぽくない?」
と彼女に訴えるも、「よくわかんない」。

「えー?すげーRoyksoppっぽい感じだよ」

J-WAVEのサイトでオンエアを検索すると、
「Happy Up Here – Royksopp」ビンゴ!

速攻でiTunes Storeに行き、購入クリック。

 

[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=KmcPeuf5aXo&hl=ja&fs=1&rel=0]

春っぽい曲で好き。日産「マーチ」って感じ。

 

午後、青山ブックセンターで
元HAKUHODO DESIGNのデザイナー・佐野研二郎さんの
トークショウ「攻めるデザイン。」に参加。

広告クリエイターの講義やトークショウは大学生の頃から
さんざん耳を傾けメモを取ってきましたが(ミーハーなので)、
学生時代とは言葉の意味するところやリアリティ、重みが
圧っ倒的に違う‥‥染みる‥‥明日から使える‥‥としみじみ。

佐野さんは「プロ」という言葉を一度も使わなかったけど、
確固たるプロ論をアイデアノートと共におしげもなく披露してくれた。

自分のことを何度も「サービス業」と言うその人だからこそ、トークも
サービス溢れる“てんこ盛り”で、デザイナーなのに(失礼)話が上手い。
でも、よく考えたら話の下手なデザイナーってどうなんだろ?ダメか。

 

自分に置き換えてみて、さまざまなシガラミでうまく行かないことも、
今日のトークでやる気再燃‥‥って、単純だけど、まぁいいわ。
燃料になる佐野さんの話はまたいつか。

 

その後、浪人時代からの友だちと新宿で久しぶりのお茶。
病気を患ってたと聞いていたけど、だいぶ元気そうでよかった。

 

帰ったら溜まっている仕事をいくつか。
Happy Up HereをBGMに。