エスパァ

深夜、彼女とアヤシイ占い番組を見ていたら、
ふいに、

ちゃんとUさんにメールした?

と、彼女がなにくわぬ顔で聞いてきた。

ぎょっとした。なぜ知っている?

 

・Uさんとは会社の人で、彼女とは接点がまるでない。
・Uさんからのメール依頼は今日の昼間の出来事。
・携帯にUさん云々の痕跡はない。

つまり謎の質問。だけどメールしたのは事実。

「何で俺が今日Uさんにメールしたことを
 知ってる!?会社のメールなのに‥‥!!」

んふふふー。と笑う彼女。
メールアカウントをコピーされた?と焦る。
気味が悪くて、番組どころではなくなった。

「やっぱりUさんのメールは送っとかないとね」

えーーーーーーーーーーっ??怖い!!!!!

 

ほおづえをついて必死で考えていた左手の
その甲に

 

「Uさんにメール」

 

と赤ペンでメモしていたことに気づいたのは、
精いっぱい考えた後のこと。

僕は騙されやすい人間だということは、占うまでもない。


投稿者: tacrow

伊藤 拓郎 / Takuro ITO (April 12, 1980~) 2006年 武蔵野美術大学 造形学部映像学科卒業。デジタル系広告制作会社を経て、2017年〜広告会社にてデジタル・プランナー/コミュニケーション・プランナー職