おしゃべり大学

水曜日は大学で「デジタル写真基礎」のアシスタント業務。
Web制作会社でのアルバイトの次の収入源です。

授業が終わって教室を出ると、向かいの講義室で某広告代理店系列のWeb制作会社が説明会をしていた。

教室の張り紙には「Webサイトの作り方」。ぼくはてっきり講義科目と勘違いして潜り込んだ。だって会社説明会とは一切書いてなかったんだもの。

この時期は2006年度卒業生に向けた企業による説明会が盛んに行われている。

よーするに今年卒業の自分には1年ズレた話であり、関係がない。すでに選考が始まっていると言わんばかりの緊張した面持ちの生徒さんにまじって場違いな人間がひとり。それがぼく。

しかしWebというメディア単位で見ればこんなに関係のある話もないよな。席を立つのをやめ、話を聴くことにした。

 

同じWebでも会社の規模が違うとこんなにも内容が変わってくるんだなぁと驚きつつ、バイト先の仕事と照らし合わせながら質問をぶつけた。

「私のバイト先は20人規模で御社の10分の1の数なんですが、200人もいると、ひとつの業務に何人くらいで取りかかるのでしょうか?」
「先ほどの事例は電通さんのものじゃないんでしょうか?御社の事例はどれでしょうか?」

込み入ったことを聞いたせいか、説明会が終わってアートディレクターさんとすこし立ち話をすることができた。面白かった。

それにしても、その会社じゃない代理店系列の仕事を事例として紹介していたのはどーなんだろう?黙っていられなかった。そんなことをしたものだから悪目立ちしたのかもしれない。学生はそこまで知らないと思ってたのかな。広告学校に通ってたからオダギリジョーの『ライフカード』が電通とタグボートの仕事だということは知っているのです。

緊張してなんでも真に受けている下級生に代わって、おかしいものはおかしいと言っておきたかった。だますつもりはなかったんだろうけど。でもあの場で事例を紹介されたら誰だって「この人たちが作ったんだー」と思いかねない。ま、自分は対象じゃないと分かっているからこそこんな態度でいられるんだよね。

 

その後、工房に立ち寄って、制作中の友達と忘年会の打ち合わせをしたり助教授に近況報告したり。

大学にはおしゃべりをしに来ている感じがする。

Advice

自分がやっている「インタビュー記事作成」に関して、
第一読者の彼女にアドバイスをもらいました。

正確には、遠慮のないダメ出しです。

「これじゃ記事にならない」
「クローズアップすべきはむしろこっちなんじゃない?」
「やり直した方が早いよ」

最終的に「巻頭差し替え!」のひと言。
(たぶん『働きマン』の影響)

 

自分が積み上げてきた仕事をここまであからさまに
否定されるとふつうは怒って反論したくなるものだけど、
あまりに的を射た、目から鱗のダメ出しに感動を覚えて
その時ばかりは編集長!と呼びたくなりました。

 

でも、

「編集長はあなたなのよ。私は外野で、
 外野は好き勝手なことを言うものなのよ」

と言われ納得。そっかぁ。だよね!

「あなたが納得してどうするのよ。
 私を納得させてよ、その記事で」

ちょっとマンガの影響受けすぎ。

Maybe Autumn

さまざまな過程を経てひとつの表現を得た人と、
今まさに辿りつこうともがいている若者の両者に
インタビューをし、記事にする。

これが目下のぼくのお仕事です。
大学の恩師からのありがたい依頼で、
不思議な巡り合わせでやっております。

他人から発せられた声を字に起こす行為は
自分の頭の中を書き出すことよりもずっと
間接的な行為で、世のあらゆる新聞・雑誌の
インタビュー記事や対談記事がいかに上手に
読みやすくまとめられているかを痛感します。

やってみないと分からないもんだなぁ。

 

連休中もずっと取りかかっていましたが、
要所をうまく抽出するには単なる書き写しじゃダメで、
ある程度の再構築がモノを言うことが分かってきました。
分かるとさらに作業が果てしなく感じられます。

思いっきり、時間の経過を気にすることなく
無為に写真を撮りたい欲が出てくるのですが、
今月は諦めています。

 

他には映像コンテを書いたり提出したり、
部屋の模様替えをしてみたり読書をしたり
いたってインドアな生活を続けています。

銀ちゃんとヤス

TSUTAYAにて。

男A「まじっすよ、この映画オススメっすよ」
男B「いいからパス。次!」
男A「コレはどうっすか?アイロボット」
男B「アイボ?もっと他にねーのかよぉ」
男A「じゃあランキングの棚をぜんぶ見せます!ほらっ」
男B「どれもパッとしねーなぁ。何だよ?これ」
男A「だからTSUTAYAランキングっすよ!」

 

男Aは緑のジャージ姿の金髪少年。
彼はずっとFOMAのTV電話で、DVDの棚に
ケータイをかざしたり自分に向けては、
受話器の先の男Bにお伺いを立てていた。

スピーカーフォンにしてるから会話の中身も筒抜け。

 

TV電話のCMになりそうな風景だった。
来てるな、未来!

about 9.22

朝。
彼女はモーニングを食べると言い残して
雨のどこかへ消え、入れ替わりに大家さんと
電器屋さんが来てエアコンの取り替え工事。

昼。
喫茶店で彼女と再会。
浪人時代の昔話をし、秋服のチェックに
駅前ルミネを上から下までぐるぐる巡る。

夜。
ポートフォリオを持参して
アルバイトの面接のために代々木へ。
とてもいい雰囲気の会社だった。結果は後日。

深夜。
お隣からキーンという怪音がして
また寝るタイミングを逃してしまった。

ホームグラウンド

短いながらも実家ライフを満喫し、
いつもの夜行バスで帰京を果たしました。

地元の同級生とドライブに出かけたり、
祖父と共に母校の陸上総体を観戦したり、
実家の会社を大掃除したり、充実した5日間でした。

とくに、高校の美術部仲間の3人と
面と向かって話が出来たのは念願叶ったりで。
メールや手紙のやり取りは絶やしたことがなかっただけに、
社会人になりたての3人に地元で会うのは楽しみの一つでした。

 

なんの取り柄もないド田舎だと思いながら高校卒業と同時に
上京しましたが、意外に発展もしているし、ビジネスチャンスも
なさそうでありそうな、素敵な街に変貌していました(人口微増!)。

でも本当のところは、自分のものの見方が変わったからでしょうね。
その眼を培ってくれたのは東京という土地だったり、大学だったり。

そこにいる人と直に話をしたり。マニュアル車をエンストさせたり。
経験は常に人を変えます。成長しているか?は怪しいけれど。

 

祖母のお見舞いにもやっと行くことが出来、
帰ってやりたいことが全部できた5days。

trash更新。

BIRTHDAY 2

友達のアパートで誕生日を盛大にお祝い。
鍋とケーキをご馳走になった。

 

お金がないから売血しなきゃと、皆が妙な提案へ
暴走し始めていた深夜。鍋はとうに空っぽになり、

一升瓶もワインも底をつきかけていた午前4時46分、

 

関東地方で地震。

 

かなり大きく、長い揺れだったように思うが、
線路沿いのアパートなので「始発?」とか言っていた。

 

23歳になったまっちゃんには
頭が上がらないほどお世話になっていて、
ファイナルカットプロを教えてくれたり
デザイン部の仕事場を提供してくれたり
諸々の書類整理の手伝いをしてくれたり、
ほんとに…今度すし食べに行きましょう。

 

夕方の鷹の台駅は、ムサビ受験生たちで混雑していた。
油絵科の受験だったらしく、油の匂いが駅前に立ちこめた。

Ray Of Light

自分の作品について論述するというのは
今さらながら七面倒くさいことでもあり、
なかなか前に進まない。仕方ない。

ぼくの性格にはムラがありすぎる。

ただ、今回の作品はインスタレーションとしての
完成度をブラッシュアップすることは出来ても、
イメージの見せ方を増やしたり写真や動画の
バリエーションを増やすことはやってはいけない。

格調や奥ゆかしさは完成度に求められる。
ゆえに今後の展開を模索することはいくらでも可能だ。
それは「型」の問題。

だが、あれが映像になってはならない。
あくまで写真としてそこに在らねばならない。
なぜなら、静止画だからこそ出る面白さだから。

クロスディゾルブがそれと分かる速度であっては興ざめする。
可変にすべき部分は悟られない範囲でひっそりと。

 

ひっそりと操作する編集というのは、例えば同じ工房出身の
simの作品にも共通する行為で、むしろ彼から学ぶところは大きい。

 

彼には、作品のコアとなる見せ所や環境をとことん純度の高い状態で
持って行く力がある。惑わされない力。どこまでも繊細かつ頑固。
プロフェッショナルだと思う。

 

何度も書いているが、今回、simとはデザイン部でも共に制作を行った。
広告制作でひとつの仕事が出来たことは、未来に自慢できることかもしれない。

全生徒の顔写真が集まる興奮、パンフレットが刷り上がった時の興奮、
ピンポイントのポスターを刷って観客の導線ができた時の興奮。
1,500部が会期中に全て捌けたことの興奮と焦り。

 

スタンスとして、臨機応変にやりつつも一本の線は見失わない。
それは、恍惚と不安の中にあっても、テーマを持つということ。

そんな話を、真夜中の工房で話し合ったことが思い出される。

Back In The Day

2日間の作業の遅れを取り戻せた。
休日返上で大学に籠もれただけの進展アリ。

いよいよ、作品は詰めの段階に入った。
素材集めと実験は相変わらず同時進行だが、
いま作っている装置が実際に意図通りに稼働することが
判明しただけでも、今日は上出来だったと思う。

 

今日を最後に、今年の工房作業は終わる。
年明けまで、しばし休息…。

 

正月は友達の家で広告の方をやろう。
あと、メタルギア3買っちゃおうか。

お早めに

ちょっと不安定な日々で、頭がわるくなっている。
と思う。と思うよ。

 

イソジンを溶かした水でうがいをしていて、
水をペっと流しに思い切り吐きだしたら、はね返って
イソジン臭い茶色い水が顔にかかった。

余裕ないな、自分。

blue Sky


この週末は久々に天気がいいらしい。

今日からばんばん撮りたかったが、学校でバレーボールとか
三年生の進級制作の手伝いをしていたら日が沈んでしまった。

中庭の芝生で、工房の子二人とバレーした。
トスもレシーブも、もしかしたら十年ぶりくらい。手が腫れた。

バレーで少しは脂肪を燃焼できたかなと思ったのに、
帰りにフランソワ(定食屋)できのこハンバーグ定食を食す。
ごはん食べながら、ゼミ男連中で「萌え」話に花が咲き誇った。
満開だった。臆することなく。おなかいっぱい。

午後10時帰宅。最近の定時と化しつつある。

 

明日は1ヶ月ぶりに彼女に会う予定。顔忘れられてたりして。

大谷石へ


ゼミの課外授業。大谷石の採石場を探索しました。

大谷石とは、栃木県宇都宮市の大谷町付近一帯から採掘される
流紋岩質角礫凝灰岩の総称だそうで、今では一般に公開されています。

内部は気温10℃。人工とも自然ともつかぬ異空間を堪能しました。

切り出した跡は天井に亀裂が入り、それがスリットになって光を落とします。

落ちた光線の下には雨水が溜まっていて、彫刻作品のような形を作り出していました。

その圧倒的スケールに、知らぬ間にインディ・ジョーンズの曲を口笛で吹いちゃったり。

石を得るために昔から切り崩してきた痕跡なんですが、ここ自体が現代建築のようで、ちょっと久々にすごいもん見たなって思いました。まさに非日常地下要塞。

 

よかったなぁ。三脚立てて撮りたかったなぁ。

湿り気

夜行バスは最悪だった。
十二時間も座りっぱなしでいるのは
遊び疲れた身体にはキツイ。

夜七時過ぎに品川を出発し、
朝七時過ぎに四国上陸。疲れた…。

 

しかもこっちは嵐のような天候。
暴風雨が実家の窓に打ち付ける。
どこかのトタン屋根がバタバタ唸る。

 

土砂崩れとか浸水とか多発しているっぽい。
ちょっとすごい時期に帰ってしまったかも。

 

家の前にはツタが生い茂っていた。
そのツタも、風が吹くたびに大きく波打つ。

 

もののけ姫のシシ神様でも出そうな
霧深い森の続くド田舎。

 

アテネも霞んで見えるな。

帰郷前

今夜、いとこは夜行バスで実家に帰る。
ぼくもそれに便乗する。

 

やっぱり新幹線に乗れるほどリッチじゃない。
半額の1万円で硬いシートのバスに揺られよう。

 

彼は去年会ったときよりも8センチ背が伸びていた。
小学生から中学生になって、声も低くなった。
やたら音を立ててオナラするのは相変わらず。

 

それにしても、今年も遊んだ。
彼が来なければここまで遊びはしなかった。

自分から絶叫マシーンに乗ることもないし、
卒制も忘れてウォータースライダーを滑ることも
花火をすることもなかった…だいじょーぶかな?

泳ぎ疲れて全身筋肉痛になることもないし、
常盤貴子似の水着ギャルが実は小学生だった
なんて事実に打ちひしがれることもなかった。

この数日で自炊のレパートリーも増えた。

 

なんにせよさーくんに感謝。
平成生まれ(!)の唯一の友達。